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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

忍「アリスが二人になりました!?」Part07

このSSは、18歳未満の方には不適切な表現を含みます。
お読みになる際は、自己責任でお願いいたします。

Part07 (Part06の続きです)
カレン「見失ったデス」

綾「くっ、なんて逃げ足が速いの」

陽子「手分けして探そう」

陽子「私は上の階を探す。綾は下をお願い」

綾「分かったわ」

陽子「カレン。もしかしたら、シノは学校の外に出てるかもしれない」

陽子「自宅に向かうコースを探してみてくれ」

カレン「任務リョーカイ!」

 ***

カレン「上履きのままだけど、このまま突破デース」タッタッタッ

生活指導「どこへ行く気だっ、止まれ!」

カレン「そこをどくデース!!」ズドーン

生活指導「ほあちゃぁあっ!?」

ガコオーーーーン

モブ1「いますごい音したぞ」

モブ2「あれ見ろ、生活指導の奴、木の幹に陥没してる」

生活指導「」

モブ1「マジだ、ありえねぇ……」

モブ2「だが、いい気味だなぁ」

モブ1「ああ。あいつの遅刻指導、マジでウザかったからな。清々したぜ」

生活指導「くそ……せめて……」

生活指導「アイツのビキニ姿を見てから……死にたかった……」ガクッ

……

カレン「赤信号、イッキに渡れば怖くないデース」タッタッタッ

カレン「シノー、どこに行ったデス?いるなら答えるデース!」タッタッタッ

……

カレン「見つかりませんデスネ」

……

カレン「……もう、家に着いてしまいマシタ」

カレン「さすがに息が切れたデース……」

カレン「シノー、いるデスカー!?」

……

カレン「ワタシデス。カレンデース」

……

カレン「いるなら返事するデース!」

……

 ***

陽子「シノー、どこにいるんだー」タッタッタッ

烏丸「ひっ」

陽子「ごめんからすちゃん。どいてっ」タッタッタッ

烏丸「猪熊さん!?」

陽子「こっちか?」

陽子「おーい、シノー」

陽子「だめだ、こっちにもいない」

陽子「なら、更に上の階か」

……

陽子「くそっ、どこに行ったんだよ」

陽子「ここにいないってことは……」

陽子「でもこの上にはもう屋上しかないし」

陽子「まさかな……」

♪チョーテンマデアトーヒトイキ アガリーチオーライッ~

陽子「くっ、こんなときに電話!?」

 ***

綾「シノ、どこにいるの?」タッタッタッ

綾「シノー、シノーっ?」タッタッタッ

綾「ぜんぜん見つからないわ」タッタッタッ

綾「ん?なんなのあの校門前のひとだかりは」タッタッタッ

生活指導「」

綾「……まあいいわ」

綾「今は、シノの捜索が先よっ!」タッタッタッ

綾「シノー、おーい」タッタッタッ

綾「中庭にもいないみたいね……」

綾「はぁ……はぁ……息が苦しいわ……」

綾「……っ、だめよ。こんなところでへこたれてちゃ」

綾「……!!」

綾(屋上に、人影!?)

綾(あんなところに人がいるなんて)

綾(そもそも鍵開いているのかしら)

綾「もしかして、シノ?」

綾(この距離からじゃはっきりとは見えない。でもあの背格好は間違いない!)

綾「なんで、あんなところに……っ」

綾「そうだ、陽子が上の階にいる。すぐに電話を掛ければっ」

♪プルルルル プルルルル

綾「陽子、早く出てっ」

……

 ***

♪ピンポーン

♪ピンポーン♪ピンポーン

カレン「……誰も出て来ないデス」

ガチャ

カレン「鍵は開いてるみたいデスネー」

カレン(不法侵入になりマスが、この際仕方ないデース)

カレン「おじゃましマース」

……

カレン「……誰もいないデス?」

カレン「あ、テーブルの上に何か置いてあるデース」

カレン「手紙、デスカ?」

カレン「……」

『イギリスに帰ります』
『いままでお世話になりました』

カレン「えっ、コレって……」

『シノにもらったかんざしは返しておきますね』
『これをもらったときのこと、今でもはっきり思い出せます』
『だって、本当にうれしかったから。』

『ほかにもいろいろあったけど』
『シノやみんなといる時間は、いつでもとっても楽しかった』

カレン「だったら、ナンデっ」

『でも、わたしはシノにも幸せになってほしいです』

カレン「……ッ」

『ありがとう』
『さよなら』

『アリス・カータレット』

カレン「ナンデスカ……コレ……」

カレン「冗談、デスヨネ……」

カレン「どうしてデス?アリス……、ナンデ……ッ」

カレン「そうだ、アリスはっ?」

カレン「アリスの部屋は……ココみたいデース」

ガチャ

カレン「アリス!」

……

カレン「……アリス?」

カレン(いない……)

カレン(部屋も空っぽデス……)

カレン(備え付けの家具以外私物らしきものはどこにもなくて……)

カレン(生活感が全く感じられない部屋からは……)

カレン(まるでここだけ時を止めてしまったような虚無感が漂っているデス……)

カレン「アリス、どこにいるデス……?」

カレン「もう飛行機の中デスカ……?」

カレン「……」

カレン(……アリスが出たのはシノが登校した後のハズ)

カレン(今ならまだ間に合うかも知れマセン)

カレン「アリスを、探しにいくデス!」

 ***

陽子「シノが、屋上に!?」

綾『ええ、近くにいるんでしょう?すぐに行って』

陽子「分かった」

綾『私も後から行くわ』

……

陽子「シノのやつ、何考えてんだよ」

陽子「この扉から屋上に入れるはずだけど」

陽子「というか、屋上の入り口って普通施錠されてるもんじゃないのか」

陽子「この学校の管理体制が疑われるな」

ガチャ

陽子「おい、シノっ」

忍「えっ!?」

陽子「こんなところで何してんだよっ!?」

忍「陽子、ですか……」

陽子「いきなりいなくなって……、心配したんだからな!」

忍「……近づかないで下さい」

陽子「シノ?」

忍「来ないで、って言ってるんです」

陽子「断る。私はシノのところに行くよ」

忍「……誰もわたしに近づけさせません。それが仮に陽子だって」

陽子「どうしてそんなに頑ななんだよっ。苦しいんだったら私達を頼ってよ」

陽子「友達なんだからさ、困ったときは相談して欲しい、頼ってほしいよ」

忍「……守るべきものがあるから」

忍「一人じゃなきゃ、守れないから」

陽子「どういう、意味だよ」

忍「……」

陽子「……そういうなら、勝手にすればいい。シノの好きにすればいいよ」

忍「言われなくても、そうします」

陽子「ああ。でもその代わり、私は私で勝手にさせてもらう」

陽子「シノにその気がないなら、私の方から勝手に手を差し伸べる」

陽子「お節介だと思われてもいい。私のこと嫌いになってくれても構わない」

陽子「でも……私は、シノのそんな辛そうな顔は見ていたくないんだ」

陽子「シノには、笑っていてほしい」

陽子「でもそれは、私の勝手な願いだから」

……

陽子「私が勝手に、手を差し伸べるんだ」

Part08へ続く

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