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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

忍「アリスが二人になりました!?」Part01

このSSは、18歳未満の方には不適切な表現を含みます。
お読みになる際は、自己責任でお願いいたします。

Part01 (プロローグの続きです)
忍「というわけで、学校まで来たわけですが」

アリス(夢)「お姉ちゃんっ」だきっ

忍「もう、アリス(夢)、いきなりアリス(現)に抱きついたらだめですよ。アリス(現)がびっくりしちゃいます」

忍(なぜかアリス(夢)は、アリス(現)によく懐くみたいです。不思議ですが、かわいいのでなんでもよしです!)

陽子「なに言ってんだシノは?」

アリス(現)「分かんない。なんだか、朝からずっとこんな調子で……」

忍「アリス(夢)がアリス(現)の右腕に抱きついてます!もう眼福です!」

アリス(夢)「えへへっ。お姉ちゃん、あったか~い」

綾「確かにおかしいわね……。なにか心当たり無いの?アリス?」

アリス(現)「うーん、昨日はシノのティーカップに媚薬を混ぜたりしてないし」

陽子「いつもは混ぜてるのかよっ」

綾「そっか、特に心当たりは無いのね」

陽子「媚薬の件はスルーかっ」

ガラガラ

カレン「みなさ~ん、おはようございマース」

陽子「あ、おはようカレン」

忍「おはようございます。カレン」

カレン「さっそくデスが、みなさんにお知らせがありマース」

陽子「ん、なんだ?」

カレン「実はワタシ、納涼俳句大会に応募することにしまシター」

アリス(現)「は、俳句?」

綾「カレンが……俳句……」

陽子「俳句大会なのに納涼て」

カレン「そのとーりデース。日本の古き良き文化を学ぶのは大切なことデース」

忍「なるほど。カレンは勉強熱心ですね」

カレン「いえーそれほどデモー///」

綾「それで、応募する句はもう出来上がってるの?」

カレン「もちろんまだデース」

陽子「いや、そこ胸張るところじゃないから」

アリス(現)「じゃあ、これから考えるの?」

カレン「イエ~ス。ということで、みんなで応募する句を考えマショー」

忍「あ、面白そうです。アリス(夢)も、そう思いますよね」

アリス(夢)「えへへ。シノがやりたいことなら、なんでもわたしはやってみたいよ」

忍「そうですか。ありがとうございます」

カレン「シノ、誰と会話してるデスカー?」

陽子「いや……シノなんだけど、実は朝からちょっと変なんだ」

アリス(現)「そうなの、なんだかこうやっていない人と会話したりとか」

忍「あれ?やっぱり皆さんには見えてないんでしょうか」

陽子「ん?何がだ?」

忍「アリス(夢)です」

アリス(夢)「……」

綾「とりあえず、そのさっきから言っている(夢)とか(現)ってなんなのかしら」

忍「あ、いえ、まぎらわしいので区別しているだけです」

綾「?」

 ***

……

 ***

忍(今日一日学校で過ごしてきてみなさんの反応を総合すると)

忍(やはり、わたしの推理は正しいのかも知れません)

忍(すなわち『アリス(夢)はわたしにしか見えていない』という事実です)

 ***

忍「放課後です」

カレン「さ~て、さっそく俳句を考えマショー」

忍「その前に、俳句ってどんなものなんですか?」

綾「五・七・五の拍から成る定型詩のことよ」

綾「そこに、季語を入れて作る場合が多いわ」

カレン「例えば『夏草や 岩にしみ入る 蝉の声』なんてのがそうデース」

綾「なにか違う気がするけど……」

アリス(現)「わたしは『草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家』が好きかな」

陽子「おー、渋い」

綾「松尾芭蕉が、旅のはじめに詠んだ句ね」

忍「なんだか難しそうですね」

陽子「そんなに固く考えなくてもいいんじゃないか?みんなで楽しく創れればいいんだし」

カレン「そーデス。みなさんのジユーな発想力に期待しマース」

アリス(現)「それで、どうやって俳句を考えるの?」

綾「カレンが応募するんだから、まずはカレンが、なにをテーマに句を詠むとか入れたいキーワードとか、そういう方向性を決めて、それからみんなでアイデアを出し合うのがいいんじゃない?」

カレン「おお、さすがアヤヤ。冴えてマス」

カレン「で、何のテーマにするデス?」

陽子/綾/アリス(現/夢)「「ズコー」」

陽子「それをカレンが決めるんだろっ」

カレン「おっと、そうデシター」

カレン「ウーン……、やっぱり思いつかないデース」

陽子「あきらめ早!」

忍「あっ、思いつきました!」

カレン「ナニナニ、どんなのデスカー?」

忍「『ふたりいても やっぱりアリスは かわいいです』」

アリス(現)「あう///」

アリス(夢)「……」

カレン「」

陽子「却下」

綾「却下ね」

忍「どうしてですか?」

陽子「いやだって…………。そう、これはちょっと大会に出すには個人的過ぎるだろ」

陽子「沢山の人に見てもらうんだから、もう少し万人に伝わるようなものにしないと。そっ、それに字余りだし……」

忍「ああ、なるほど。言われてみればそうですね。誰が見ても分かるような句にしなければ意味がありません」

陽子「分かってくれたか……良かった」

カレン「あ、ソウダ!」

陽子「なにか思いついたか?」

カレン「短歌とか俳句などでは、恋とテーマにした作品が多いと聞きマシタ」

カレン「ということでアヤヤ、一つお願いしマース」

綾「えっ、私!?」

カレン「ホラ、日ごろヨーコに対して抱いている気持ちをドーンとぶつけるのデース」

綾「ちょっ、私そっ、そんなんじゃなな、ないんだからっ///」

陽子「?」

アリス(現)「あの、ちょっと外に出て歩きながら考えないかな。そしたらなんだかいい題材が見つかるかもしれないし」

綾「なるほど、それは良さそうね」

陽子「よし、じゃあいっちょ行ってみるかー」

カレン「オー!」

忍「じゃあ、さっきみたいにしっかりつかまっててくださいね、アリス(夢)」よいしょ

忍(さきほど説明し忘れましたが、突然現れたアリス(夢)は靴を持っていないので、外出するときは私がアリス(夢)をおんぶします)

忍(お洋服は、初めから制服を着ていましたからそのままです)

忍(アリス(夢)は軽いので、背負ってもそんなに負担じゃないです。それに……)

忍(かわいいやわらかなふくらみが背中に押し付けられて、役得です!)

 ***

綾「暑いわねー」

陽子「うん、夏はこうでなくちゃな」

アリス(現)「暦の上ではもうとっくに秋だけど」

忍(それにしても、本当にみんなにはアリス(夢)は見えていないのでしょうか)

忍(もしかしたら、気付いていて無視しているだけなのかも知れません)

忍(さりげなく確かめてみましょう)

忍(うーん、でもどうしたら……)

カレン「あ、あそこにフォーティワンのアイスクリーム売ってマース」

カレン「ちょっと買っていきまショー」

忍「あ、これだ!」

カレン「どうしたデスカー、シノ?」

忍「いえいえ、なんでもないです」ニコニコ

 ***

陽子「みんな、何買ったんだ?」

カレン「ワタシは抹茶とあずきデース」

陽子「おお、和風チョイスか」

忍「アリス(現)はラムレーズンですか」

アリス(現)「うんっ」

陽子「ちょっと大人のチョイス」

アリス(現)「そ、そうかな///」

陽子「お子様なのに、背伸びしちゃって」

アリス(現)「」ガーン

陽子「おっ、綾はイチゴか。よっ、栃木民」

綾「いや意味分かんないんだけど」

綾「陽子はバニラなのね」

陽子「いやー、漢たるもの、シンプルが一番っ」

綾「なぜ漢を主張するのかしら……」

陽子「シノはダブルかー」

忍「はい、レモンとオレンジです」

陽子「おう、柑橘系で攻めたな」

忍「一緒に食べましょうね?アリス(夢)」ヒソヒソ

アリス(夢)「わあ、ありがとうシノ!」

忍「それにしても、ダブルアイスとダブルアリスって似てますね」キリッ

忍(渾身の一打!ダジャレにアリスが二人いるという状態の示唆を含めることでみんなの動揺を誘う作戦!これでみんなもアリスが二人いることを認めるはず!)

陽子「」

綾「」

アリス(現)「」

アリス(夢)「」

カレン「」

忍「あ、あれ……?」

人も、車も、街路樹も。
その場にあるものすべてが一瞬にして凍りついた。
手に持ったアイスクリームよりもはるかに冷たいブリザードに吹かれ続け、
彼らは間もなく遺体で発見されることとなった。

―DEAD END―

忍「って、なんなんですかこの展開!?」

陽子「と、とにかく早く食べて、俳句の題材探そう」

カレン「OH!」

Part02へ続く

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