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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

【ラブライブSS】のぞえり Part06

Part06 (Part05の続きです)
【<翌朝>絵里・自宅】

亜里沙(そろそろことりさんからメールが来る時間なんだけど……)

絵里「亜里沙、どうしたの?そんなにしきりに携帯を確認して」

亜里沙「あっ、えっと……なんでもないよ?」

絵里「そう。でも、なんだか落ち着かない雰囲気だけど」

亜里沙「そんなことない、普通、普通だよ!」

絵里「そうかしら?」

亜里沙「それよりお姉ちゃん、もう学校の準備はした?」

絵里「ええ。だから、そろそろ出るつもりよ」

亜里沙「待って!」

絵里「どうしたの亜里沙?」

亜里沙「ちょっとお姉ちゃんに相談したいことがあって……だから、今日は途中まで一緒に行ってもいいかな?」

絵里「それはいいけど……珍しいわね」

亜里沙「ごめんなさい。迷惑かな……」

絵里「いえ、大切な妹のお願いだもの。迷惑なわけないわ」

♪ヘイキ、ダイジョウブヨ~

亜里沙「あっ」

From: ことりさん
Subject: (無題)
Body: 今、希ちゃんが家から出てきたよ♪

亜里沙「お姉ちゃん、行こう!」

絵里「え?そ、そうね……」

亜里沙「ほら、急いで!」

絵里「急にどうしたの?」キョトン

 ***

【道中・希】

希「それにしても、いきなりウチと一緒に行こうって言い出して、何かあったん?」

ことり「ううん。ただ、希ちゃんと、も~っとお話したいな~って、思っただけ♪」

希「そうなん」

ことり「あっ、こっちの道から行ってもいいかな?」

希「えっ、でもそっちやと学校とは逆の道になるけど」

ことり「ちょっと時間があるんだし、ね?おねが~い」ウワメヅカイ

希「うっ、その表情はずるいやん……」

 ***

【道中・絵里】

絵里「それで、相談ってなに?親には聞かれたくないことなのかしら?」

亜里沙「うん、そ、そうなの!ちょっと家では話しにくくて……」

亜里沙(しまった、何話すか考えてなかったよぉ……)オロオロ

絵里「そっか。今なら周りに人もいないし、話してごらんなさい」

亜里沙「うーん、えっと……そういえば、最近紅葉がきれいだね!」

絵里「ん?……ええ、それで?」

亜里沙「清水の舞台からの眺めも、きっと綺麗なんだろうなぁ」

絵里「清水の舞台!?ダメよ亜里沙、死なないで!」ギュッ

亜里沙「ええーっ!?」

亜里沙(うぅ、失敗……。お姉ちゃんに余計な心配をさせちゃったよ……)

絵里「お姉ちゃんは、いつも亜里沙の味方だから!だから、一人で悩まないで私に相談して!」

亜里沙「う、うん、ありがと。大丈夫だよ、最初から死のうなんて思ってないから」

絵里「本当?なら良かった……」ホッ

亜里沙「あっ、お姉ちゃん。今日はこっちの道から行きたいんだけど、いいかな?」

絵里「私はいいけど、亜里沙の中学校からだと遠回りになるわよ?」

亜里沙「だっ、大丈夫だよ。私は時間あるから……」

 ***

【交差点・雪穂】

雪穂「暇だ……」

雪穂「上手くいくかな、この作戦……」

雪穂「まあ、冷静に考えて無理がありすぎるよね。出会いがしらで衝突なんて、マンガじゃないんだから、いくらタイミング合わせたって起こりっこないでしょ」

雪穂「…………」

雪穂「……」

雪穂「うぅ、通りすがりの人が訝しげな視線を向けてきている気がする……」

雪穂「そりゃ、こんなところに突っ立ってたら変だと思うだろうけど……あれ、もしかして私、完全に不審者!?」

雪穂「……」

 ***

雪穂「通行人の視線が刺さるのにも慣れてきた……」

雪穂「にしても、そろそろ来る頃だと思うんだけどなー」

雪穂「……あっ、希さんとことりさんが向こうから見えてきた。二人にはちょっと待機しておいてもらわないとね……」

雪穂「ことりさんに時間稼ぎさせるのも限界があるし、早く亜里沙たちが来ればいいんだけど……」

 ***

雪穂「っと、来たね。亜里沙と絵里さん」

雪穂「ってわけで、ここでメール送信っと」ポチッ

 ***

【交差点付近・希】

ことり「あっ、ごめんね。メールが来たみたい」

ことり「……」

ことり「希ちゃん!」クワッ

希「どうしたん、いきなり!?」

ことり「もうこんな時間!学校に遅れちゃうよっ」

希「えっ、もう8時25分!?そんなに時間かけて歩いとったかな……」

ことり「急がないと、ほらっ!」ダッシュ

希「えっ、ああ、待ってや~っ」ダッシュ

 ***

【交差点付近・絵里】

亜里沙「あっ、ごめんお姉ちゃん。ちょっとメール」

亜里沙「来たっ、雪穂からだ」

絵里「なに、雪穂ちゃんからのメールだったの?」

亜里沙「はっ!?いや。なんでもないよなんでも」

亜里沙「そそそれより、お姉ちゃん、時間!」

絵里「時間?まだあるでしょう」

亜里沙(あっ、まずい。お姉ちゃんがポケットから携帯を取り出して時刻を確認しようとしてる!本当の時間が知られたら、作戦が台無しになっちゃう!)

亜里沙「待って!」ギュッ

絵里「ちょっと、なんでいきなり腕を組むの!?」

亜里沙(よし、上手いことお姉ちゃんの動きを封じた!あとは持ってる時計を見せるだけ!)

亜里沙「ほら、もうこんな時間!」

絵里「8時10分?まだ時間あるじゃない」

亜里沙(しまったぁ~!時計狂わせておくの忘れてたよぉ)

亜里沙(こっ、こうなったら強引にでもっ)

亜里沙「とっ、とにかく時間がないの!お姉ちゃん、走って」ダッシュ

絵里「うわっ、ちょっと亜里沙!腕組んだ状態でいきなり走り出したら危なっ」

亜里沙「早くっ」

絵里「わっ、分かったから腕放してよっ」ダッシュ

 ***

雪穂「希さんの方は上手くいったっぽいね。ことりさんのすぐ後ろから走ってきてる」

雪穂「けど亜里沙の方は……うわ、なんかトラブってる!?何やってんのよ亜里沙」

雪穂「うわっ、いきなり腕を組んだ!?」

雪穂「きっと大方、絵里さんに見せる時計の時間を直すのを忘れてたとか、そんなことね。だけど、腕を組んで自分が走ったら相手もそれについていかざるを得ないっと」

雪穂「まったくもう、おっちょこちょいなんだから」

雪穂「なんて言ってる間に、もう希さんすぐそこまで来てるよ!?まずい、このままじゃ希さんの方が早く交差点に到達してしまう!」

雪穂「絵里さん、頼むからもっと早く走って!」

雪穂「くっ、どうにか打開策は……」

雪穂「なんとか希さんを一瞬だけ足止め出来れば……」

雪穂「考えろ、考えるんだ雪穂……」

雪穂「何かないのか……、飛び道具みたいなものがあれば……」

猫「にゃあ」

雪穂「あったぁっ!!この猫を希さんの目の前に投げれば、希さんを足止めできるっ!」

雪穂「ごめんね猫ちゃん」ムンズ

猫「ニャー、ギャー、フシャーッ」ジタバタ

雪穂「よっと」ポイッ

猫「に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」フワッ

 ***

希「うわっ、なんや!?」

猫「に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」フワッ

希「猫が、目の前を飛んでいった!?」

ことり「希ちゃん、どうしたの!?遅れちゃうよっ」ダッダッダッ

希「あっ、ああ、ごめんっ!」

 ***

雪穂「よし!希さんが一瞬猫に怯んで速度を落とした!作戦成功!」

雪穂「ちょうどこれで希さんが交差点に着くまでの距離と絵里さんが着くまでの距離は同じくらいになった」

雪穂「上手くすればこのままぶつかるはず!」

雪穂「我ながらナイスプレイ!」

雪穂「両者、交差点到達まで3……2……1……」

雪穂「0……!?」

「「ドッスーン!」」


Part07へ続く

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