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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

【ラブライブss】ことり「赤点取っちゃった……」Part02

Part02 (Part01の続きです)
♪ちゅんちゅん

(翌朝)

ことり「3時まで起きてやったけどまだ2割くらいしか進んでない……」

穂乃果「あ、ことりちゃんおはよう」

ことり「うん、おはよう穂乃果ちゃん」

海未「ことり、少し顔色が悪いですよ。やっぱり、どこか体調でも悪いのではないですか?」

ことり「えっ?えへへ……海未ちゃんは心配性だなぁ。ことりは元気だよ」

海未「そうですか……。衣装づくりのために無理をしていませんか?」

ことり「そんなことないよ。衣装つくるの、すっごく楽しいもん」

海未「なら良いのですが……。大変なときは、いつでも相談してくださいね」

ことり「うん!ありがとう」

穂乃果「二人共、早くしないと遅刻しちゃうよー」

ことり「うん、いま行くー」

海未「まったく、穂乃果にこんなこと言われる日が来るとは思いませんでした」

穂乃果「海未ちゃん、なんかひどくない!?」

海未「きっと気のせいです」

 ***

穂乃果「ことりちゃん、宿題見せてー」

ことり「ふぇっ?宿題!?」

ことり(あ、忘れてた……)

海未「穂乃果、宿題を写すなんていけません。きちんと自分でやりなさい」

穂乃果(えー、ちょっと見せてもらって参考にしようと思っただけなのにー)

穂乃果「ま、ホントは写す気まんまんだったんだけどね♪」

海未「穂乃果、本音と建て前が逆になってますよ」

穂乃果「えっ、いやー、これはその、ちがくて……」

海未「ほーのーかー」ゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「ひぃ」

 ***

(授業中)

ことり(ねむい……)ウトウト

先生「はい、じゃあこの問題を南、解いてみろ」

ことり(羊が1匹、羊が2匹、ってこれ余計眠くなるやつだった……)

先生「おーい、南、当たってるぞー」

ことり「ふぇっ!?は、はいっ!」

海未(やっぱりことり、疲れているんじゃないでしょうか)

海未(相談もしてくれないし……心配です)

 ***

(休み時間・廊下)

志賀仁美「風紀の乱れている者はおらんかー」

凛「にゃー、急がないと購買のパンがなくなるにゃーっ」ダダダダダダッ

仁美「とりゃああああああ!!!」ドスン

凛「ぴゃあ!?なにするにゃー!!」

仁美「ここは廊下だ。あとは分かるな?」

凛「ちょっとどいてほしいにゃー!」

仁美「人の話を聞け!お前は、小学校で習わなかったか?」

凛「購買のパンがぁ……」

仁美「廊下を走ってはいけないと」

仁美「俺は、正義の風紀委員として風紀を乱す者を正して回っている」

仁美「風紀とは、力によって守られるものだ。お前にタックルを決めたのは、フッ、そういうわけだ」

凛「分かったにゃ。もう廊下は走らないからそろそろどいてほしいにゃ」

仁美「分かればよいのだ。ではな」

凛「うぅ、今の人ホントに風紀委員なの?あの人が風紀を乱してる気がするにゃ……」

先生「あー星空、丁度いいところにいた」

凛「今度は先生?な、なんですか?」

先生「いやー、少し頼みたいことがあってな。放課後、練習終わってからでいいからちょっと俺のところに寄ってくれ」

凛「え?うん、わかったにゃー」

先生「毎度毎度悪いな」

凛「凛はぜんぜん構わないよ」

先生「じゃあ、頼むぞ」

凛「了解にゃー」

……

凛「ダメだ、もう今から行ったってパン売り切れてるよ……」

花陽「凛ちゃん?」

凛「あ、かよちん!どうしよう、購買のパンが買えないから凛お昼抜きになっちゃうにゃ~」シクシク

花陽「凛ちゃん……だ、大丈夫だよ。花陽のおにぎり、分けてあげるから!」

凛「ホントに!?やっぱりかよちんは天使だにゃー!」

花陽「そんな、凛ちゃん大袈裟だよ///」

 ***

(放課後・練習終了後)

ことり(少し課題を進めてから帰ろう……。家だと集中できないし)

真姫「ヴェエ!?にこちゃん赤点取っちゃったの?」

にこ「だからー、頭のいい真姫ちゃんに教えてもらいたいにこ☆」

真姫「もう、しょうがないわね」

絵里「一年生が三年生の勉強教えるってどうなのかしら……」

希「スピリチュアルやね」

絵里「というか、にこ今回普通に点数良かったじゃない」

真姫「え?」

にこ「な、なんのことかしら?」

絵里「さっき生徒会の用事で職員室に寄ったとき、偶然聞いたわよ。『今回は矢澤が頑張ってくれて良かった』と数学の先生が言っていたのを」

にこ「」

真姫「にこちゃん、説明してもらえる?」

にこ「え、えーっと……にっこにっこにー☆」

真姫「真面目に応えなさいよ」

希「ええやん、きっとにこちゃんも勉強にまだ不安があるんよ。何も言わんと、お勉強につきあってあげな?」

真姫「し、仕方ないわね……。この真姫ちゃんに勉強を教えてもらえるんだから、感謝しなさい」

にこ「良かったぁ。じゃあ真姫ちゃん、早く行こっ♪」

真姫「ヴェエエエエエェ」ズルズル

希(やっぱりにこちゃんは真姫ちゃんのことが大好きなんやね)ニコニコ

海未「さて、私たちも帰りましょうか」

ことり「えっと……ことりはちょっとやることがあって、残らなきゃいけないから、先帰ってて」

海未「そうですか。なら、手伝いましょうか?」

ことり「いやいや!そんな手伝ってもらうほどのことじゃないから!」

ことり(ホントは喉から手が出るほど海未ちゃんの助けを借りたいところなんて言えない)

海未「そうですか……、なら私たちは先に帰りますが」

ことり「うん。じゃあ、また明日ね」

海未「はい。穂乃果、帰りますよ」

穂乃果「はーい」

希「ウチらも帰ろうか」

絵里「そうね。また明日ね、ことり」

花陽「じゃあ、花陽も先に帰ってるね」

ことり「うん、3人とも、またあしたー」

 ***

ことり(学校で少し課題をやってから家に帰りたいな……)

ことり(そうだ!図書室が閉まるまでそこで勉強しよう)

(図書室)

凛「えっと、これは後ろ向き帰納法を使って……」

ことり(あれ?凛ちゃん?)

凛「あとは部分積分を使ってやれば……よし!」

ことり(数学かな?なんだか難しそう……)

ことり「凛ちゃん?」

凛「こっ、ことりちゃん!?」

ことり「えらいね凛ちゃん、お勉強してるの?」

凛「えっとね、いや、これは違くて……。そ、そう!凛はおバカだから、テストで赤点取っちゃって、補習なんだにゃー」

ことり「そうなんだ……」

ことり(うう、仲間がいて少しほっとしてしまう自分が情けない……)

ことり(でも、それにしてはなんだか難しかったような。あんなこと一年生で習ったかな……)

ことり「実はね、ことりも少しここで勉強していこうかなって思って」

凛「そ、そうなんだー」

ことり「凛ちゃん、なんかちょっと慌ててない?」

凛「そ、そんなことないよっ。じゃなかった、ないにゃー」

ことり「怪しいなー凛ちゃん」

凛「そっ、そうだっ。凛はそろそろ帰るねっ」

ことり「課題は終わったの?」

凛「あっ、それは、まだ時間あるから家でやろうと思って……。あはは、はは……」

ドア「ガラガラ」

先生「おーい星空、さっきの問題出来たか?」

凛「えっ、いやまだっ」

先生「おっ、出来てるじゃないか。なるほど……後ろ向き帰納法か……」

先生「いやー、毎度毎度本当に助かるよ」

凛「いえ。別に大したことじゃ……」

先生「今年は数学オリンピックに出たいっていう生徒がいるからその指導に当たっていたんだが、どうも俺の手ではどうしようもない難問ばっかりでな」

先生「星空の助けがいなかったら今頃どうなっていたことか」

ことり「すごいね!凛ちゃん!」

凛「えっ!?違う、これは違うにゃー!」

ことり「だって凛ちゃん、先生でも解けない問題解いてるんでしょ?」

凛「うぅ……」

先生「いやー、本当に星空には感心するよ。先生が今まで見てきた生徒の中でも、星空ほど数学の出来る奴は誰もいなかった」

ことり「そんなにすごかったんだね、凛ちゃんって」

先生「ああ。もし星空が数学オリンピックに出れば優勝は間違いない。どうだ星空、やってみないか?」

凛「いえ、凛はスクールアイドルの活動があるから、むしろ今はそっちがやりたいことというか……」

先生「そうか。星空がそう言うなら仕方ないな。そういえば、南も確かアイドルやってたよな」

ことり「はい」

先生「練習忙しいのは分かるが、補習課題もきっちり出してくれよ」

ことり「はい、頑張ります……」

先生「じゃあな。二人とも、遅くならずに帰るんだぞ」

ことり「はい」

 ***

ことり「すごいね凛ちゃん。天才少女凛ちゃん!うん、良い響きだね♪」

凛「……」

ことり「凛ちゃん、どうしたの?」

凛「……やだ、凛のこと、嫌いにならないで」

凛「凛のこと、一人にしないで」

ことり「凛ちゃん?」

凛「どうして……悪いところは直すから。だから……」

ことり「凛ちゃん!ちょっと、しっかりして?」

凛「……」

凛「あっ、ごめんねことりちゃん……」

ことり「落ち着いた?」

凛「うん……。ごめん、凛、帰るね」

ことり「待って凛ちゃん」

凛「……」

ことり「ごめん、ことり、なにか嫌なこと言っちゃったかな?」

凛「ことりちゃんは悪くないよ……ちょっと取り乱しただけ。凛はもう平気だから」

ことり「でも凛ちゃん、とっても辛そうだよ。辛いなら相談して?言いたいことがあるなら、言ってほしいよ」

ことり「だって私たちは、μ’sはみんな友達だもん」

ことり「友達同士だったら」

凛「助け合うのが当然、って言いたいの?だったら証明してよ」

ことり「え……?」

凛「ことりちゃんは、何か困ったことがあったらどんなことでもすぐに友達に相談するんだよね?」

凛「一人で抱え込んだりしないんだよね?」

ことり「凛ちゃん……?」

凛「だったら、自分は困ったことがあったら相談するってところを今すぐ見せてよ」

ことり「えっと……」

凛「今まさに困ってること、あるんじゃないの?」

凛「だったら遠慮しないで、私に相談してみてよ。ねえ」

ことり「……」

凛「出来ないでしょ?そりゃそうだよ。誰だって人に相談できない悩みがあるし、そういう悩みを心の内に押しとどめておくことで、人は社会に相対する存在としての自分を守っているの」

ことり「凛ちゃん……」

凛「ことりちゃんは隠しているつもりだったかも知れないけど、凛には分かったよ」

凛「今日のことりちゃん、いつもより元気がなかった。少しだけど、練習の時足元がふらついてたよ」

ことり「凛ちゃんは、鋭いね……」

凛「凛は、ことりちゃんのこといつも良く見てるからさ、調子が悪かったら、すぐ分かっちゃうんだよ」

凛「なにか追い詰められてるんだなって思った。ホントは早く相談して欲しいって思った」

凛「だけどね、本人の判断で相談しないことに決めてるのに、周りから無理に聞き出そうとする行為は、ただの自己満足で他人の領域に土足で足を踏み入れる行為に過ぎない」

凛「そりゃあ本人があまりに摩耗してて、自分の判断なんてまともに出来ない段階に陥っている様子だったら強引にでも侵入しなきゃいけないときもあると思う」

凛「でも、安易に他者の領域に土足で足を踏み入れる行為は……、そんなイデオロギーの押し付けが不幸を生むことなんて、この世界では珍しいことじゃないから……」

凛「……ごめん、少し熱くなっちゃった。別に、ことりちゃんを責めるつもりとかじゃないから、あんまり気にしないで欲しいにゃ」

ことり「ことりこそごめんね。凛ちゃんの気持ち、全然考えてなかった……」

ことり「それと……、今さら言い辛かったりするんだけど……」

凛「なにかにゃー?」

ことり「実はことりが今困ってることって、凛ちゃんが言うような深刻なものじゃないんだ」

凛「知ってるよ。凛にはもうバレバレだし、相談するならちゃちゃっと相談して?」

ことり「えっ、バレバレなの!?」

凛「うん、だってさっき先生が言ってたし」

ことり「そうだった……」

ことり「うん……分かった。凛ちゃんに相談するよ」

ことり「実はそのー、数学で赤点を取っちゃって……課題が終わらなくて……」

凛「そっか。分かった、凛が手伝ってあげる!」ヒック

ことり「凛ちゃん、泣いてるの?」

凛「違うにゃー!これは目にゴミが入っただけ」

ことり「ごめん、無理してた?そんなにことりの課題を手伝うのが嫌だったんだね。そんなに辛いなら断っても……」

凛「違うの、嬉しいの……。ことりちゃんは、こんな凛でも受け入れてくれたから」

凛「嫌いにならずにいてくれたから」

ことり「そんなっ、嫌いになるなんて、そんなわけないよ」

凛「嬉しい、ホントに嬉しい……」

凛「みんなに相談しなかったことを凛に相談したってことは、ことりちゃんの一部を凛に預けてくれたってことでしょ?」

ことり「えと、そんな大袈裟な話じゃ……」

凛「凛を受け入れてくれなきゃ、そんなこと出来ないはずだよ。だからね、ありがとう……ことりちゃん」

凛(……大好きだよ)

Part03へ続く

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