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躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

【ハルヒ×きんモザSS】アリス「シノが金髪への興味を無くしちゃった」Part 06

Part06 (Part05の続きです)

- 佐々木の閉鎖空間内 -

綾「みんな、こんなところにいたのね」

陽子「といっても、ここがどこかさっぱりなんだけどな」

カレン「空があったかい感じに光ってて、まるで夢の世界みたいな感じデース」

アリス「でもね、さっきから探してるんだけど、シノだけいないの」

綾「シノ?いったいどうしたのかしら」

カレン「もう少し探してみるデス」

 ***

陽子「あっ、向こうにいるのシノじゃないか?」

カレン「えっ、どこにいるデス?」

陽子「あっちだよ」

綾「本当ね。シノに間違いないわ!」

アリス「シノぉ~~~~っ」ダキッ

忍「アリス……よしよし、もう平気ですよ。これでもう、なにも心配することはありません」ナデナデ

アリス「シノぉ、シノぉ……」

忍「これでもう私たちは永遠です。決して変わることなんてなくなるのですから」

アリス「うわあああああん。怖かったよぉ、気がついたらぜんぜん知らない場所にいて、シノも見当たらなくて……もう二度とシノに会えないかと思って……」

忍「大丈夫です。これからは、アリスと私はいつも一緒ですよ」

陽子「良かったな」

カレン「感動の再会デース!」

アリス「もう絶対いなくならない?」

忍「はい。私はずっとアリスのそばにいます。この場所はとっても不思議」

綾「良かったわね、アリス、シノ」

 ***

みくる「こっちです」

国木田「分かりました」

国木田(朝比奈先輩に連れられて、灰色とクリーム色の入り混じった訳の分からない空の下を走っている)

国木田(といっても、先輩の足はとても遅く、速足で歩いてるのとほとんど変わらないんだけど)

国木田(今のどこにいるのかも、どこに向かっているのかも、それどころかこうなった経緯すらも分からない)

国木田(でも、僕は気付いたらこの訳の分からない場所にいて、目の前にいる朝比奈さんにこう言われたのだ)

みくる『ごめんなさい。でも、もうあなたしかいないの。だから助けて』

みくる「はぁ……はぁ……間に合って」トテトテ

国木田「どこに向かってるんですか?」

みくる「……」トテトテ

国木田「聞こえてないか……」

国木田(そして、さらに数百メートル走ったところで)

綾「あっ、国木田君!?」

国木田「小路さん!こんなところにいたんだ」

綾「国木田君こそ、急にどっか行っちゃってびっくりしたわ」

国木田「僕の方も、いきなり小路さんがいなくなったから慌てたよ」

みくる「ごめんなさい。積もる話もあるかも知れませんけど、今は時間が無いんです」

国木田「そういえば、僕は何のために連れてこられたんですか?」

みくる「国木田君に頼みたかったことは、大宮忍さんを止めることです」

国木田「大宮さんを……止める?」

みくる「みなさんもお話を聞いて下さい。彼女は今、間違った方向に向かおうとしています。お気づきの通り、ここは普通とは違う世界です。そして、信じられないかもしれないけど、この異常な世界が地球全体に広がって、あたしたちの知ってる世界と入れ替わろうとしているの」

国木田「いきなり言われても何が何だかって感じですけど……」

みくる「そうですよね……でも、本当のことなんです。そうなったら、もう手遅れ」

国木田「もう、ここから出ることは出来なくなるということですか?」

みくる「はい。そうなります」

陽子「でもさー、なんかそれでもいいような気がして来たんだよね。アリスとシノは幸せそうだし、それにあったかい光が満ちてて過ごしやすいし」

カレン「それ、私も思ってたデース!不思議なんだけど、夢の世界みたいですっごく幸せな気分になれマース」

綾「最初は戸惑ったけど、今ではむしろこっちの世界があるべき世界なんじゃないかって気がしてきているわ」

国木田「ちょっと待ってよ。みんなどうしちゃったんだ!?」

みくる「そっか。みんなもう取り込まれてしまったのね……」

国木田「どういうことです?」

みくる「きっとこの空間には、中にいる人の違和感を取り除く作用があるんだと思います。長い時間いると、みんなこの世界にいることを『普通』だと思ってしまうんです。それが『世界が入れ替わる』ってことなの」

国木田「洗脳みたいなものですか」

みくる「あたしにも詳しくは分からないんだけど、そんなきっと感じなのかな。だからこそ時間が無いの。この世界を拡大させているのは大宮さんです。国木田君、あたしの力じゃきっと及ばないから、あなたにお願いします。彼女を説得して止めてください」

国木田「分かりました。やれるだけはやってみます。でも、あまり期待しないでください」

みくる「構わないです。あたしも出来ることがあれば加勢しますから、お願いします」

国木田「分かりました。では、大宮さん」

忍「あら、どなたですか?……あ、思い出しました。綾ちゃんの彼女さんですね」

国木田「そういうわけじゃないんだけど、誤解されてたのか……。それより、君はどうしてこんなことをするんだ?」

忍「こんなこと、というのは何でしょう?」

国木田「この世界を膨張させて、元の世界と入れ替えようとしていることだよ」

忍「そうすることで、私はアリスとずっと一緒にいられるからです」

国木田「どういうことだい?」

忍「そうですね。では、一つ質問をしましょう。とても大切な人と別れなければいけなかったり、すれ違ってしまったり、そういう悲しみは受け入れなければならない試練だと思いますか?」

国木田「それが避けられないものなのだとしたら、受け入れて、乗り越えなくちゃいけない」

忍「きっとその通りです。ですけど、それがなぜだか考えたことはありますか?」

国木田「そうしないと前に進めないからだよ」

忍「その通りだと思います。私を初めてこの世界に連れてきてくれた人もこう言っていました」

忍「そういう悲しみを受け入れなければならないのは、そういう悲しみが必ずどこかで訪れるからだって」

国木田「諸行無常って言葉の通りだよ。この世界は変わり続ける。だから、人間関係だって変わることはある。別れだってある。当然のことなんだ」

忍「だとしたら、もし世界が決して姿を変えないのだとしたらどうですか?変えたくないものの姿は決して変化しない。そういう世界だったら、大切な人との絆が決して変わることはありません。すれ違いも、別れも決して起きないんです」

国木田「空想だよ。現実はそうじゃない」

忍「いえ、この世界では、何もかもが変化しないのが当たり前です。淡い暖かな色に満ちたこの世界では」

国木田「それは画期的だね」

忍「避けようのない別れが訪れたとき、私達はその別れを受け入れます。ですが、それは別れを乗り越えることで現実との折り合いをつけているだけに過ぎない。悲しみを試練として乗り越えることそのものには何の価値もありません」

国木田「君が言いたいことは大体分かったよ。そもそも悲しみを生むような世界じゃなければ、悲しみを乗り越える必要もないって言いたいんだね」

忍「はい。そして、そんな素晴らしい世界はただの夢物語の産物なんかじゃありません。この世界がまさにそうなのです」

国木田「いろいろ言いたいことはあるけれど、それは後にしよう。ところで、この世界を元の世界と入れ替えるのはアリスさんと一緒にいるためだって言ってたけど、詳しく聞かせてくれるかな」

忍「一年後には、私達は高校を卒業します。そうすると、私達は別々の大学に通うことになるかも知れません。だから……ずっと不安だったんです。私とアリスはずっと一緒にいられるんだろうかって」

忍「もしアリスと別々の大学に行って、別々に暮らすようになったとしたら……そうなったらアリスと会う機会が少なくなって、お互いに新しい人間関係が出来て、私達の仲が変わってしまうことになるでしょう」

忍「そしていつか、アリスがイギリスに帰ることになる日が来たとして、私は一緒に行くことが出来るでしょうか。遠く離れた土地でしばらく会えない日が続いたら、それでも私達の関係は変わらないなんて言えますか?」

国木田「どんなに離れていたって、お互いを思う気持ちがあれば良いんじゃないかな?結局は本人たちの心持ちの問題だと思うよ」

忍「そんなのただの綺麗事ですよ。しばらく会えないことそのものが悲しむべき変化です。私がいくらアリスのことを想ったとしても、それは自分の記憶の中にあるアリスとの思い出に想いを馳せているに過ぎません。そこに今現在生きているアリスそのものが入り込む余地なんてどこにもない。相手のことを強く想っているつもりでも、実際には孤独な妄想の殻に閉じこもっているのと何ら変わりないのです」

国木田「それは違うよ。手紙でも電話でもいい。メールだってある。相手と通じる手段なんていくらでもあるじゃないか」

忍「実際に顔を合わせることが出来ない以上、そんな手段は自分が妄想に浸るための材料を増やす手助け程度にしかなりません」

国木田「どうしてそう思うんだい?」

忍「例えば、電話で話したり、ネットで会話したことがある相手でも、いざ実際に会ってみたときに印象が大きく変わることがありませんか?」

国木田「うん、そういう経験はあるけど」

忍「だったら分かるでしょう?会う前までにその人に対して持っていた印象というのは、ただの妄想に過ぎないということです。そしてそれは、既に会ったことのある相手だとしても同じことです」

国木田「直接会うことが出来なければ相手と通じ合うことは出来ないということだね?」

忍「そういうことです。でも、会うことが出来ないという現実が変えられないのなら、その現実を受け入れるしかありません。そんな悲しすぎると思いませんか?」

国木田「だったら、絶対に離れないように現実に立ち向かうのが筋だよ。君とアリスさんとの問題に世界を巻き込むのは間違っている」

忍「それは違いますよ。佐々木さんの閉鎖空間が元の世界と入れ替わったら、すべての私と同じような境遇の人を救うことができるのですから」

国木田「それと同じくらい犠牲になる人もいるよ。何もかもが変わらない世界には進歩がない。どんなに大きな問題があっても解決されることはないし、それによって苦しむ人だっている」

忍「本当にそう思いますか?もう一度この暖かな世界を良く見てください。確かに進歩はないかも知れません。でも、この場所は人々の心が等しく満たされるような、そんな安心感に包まれた世界です。不幸な人が出てくるのは、きっと不安や恐怖のあまり人を犠牲にして自分の利益を確保しようとする人たちがいるからです。そして、そんな不安や恐怖は、変わってしまうことへの恐れから生まれるのです。みんなが等しく満たされ、その充足が保障される世界では、誰も不幸になる人はいません」

みくる「ずっとあなたの話を聞いていて思いました。あなたは、とっても優しい心を持っていると思います。本当にみんなが幸せになることを願っている、そうですよね?」

国木田「朝比奈先輩……」

みくる「けれど、そうじゃないの。だって、どんな世界だって人間だけは変わり続けるんです。ずっと同じ幸せを与えられ続けたとしても、人間はずっと幸せな気分でいられるわけではありません。もっともっと大きな幸せを求めるようになります。あたしたちには進歩が絶対に必要なんです」

忍「そうでしょうか?私はアリスとずっと一緒にいられるなら、それ以上は何も求めませんよ」

みくる「あなたはとてもいい人だから、本当にそうなのかも知れませんね。だけど、あなたが本気でもっと多くの人たちのことを考えているのなら、どうかわかってほしいです。ほとんどの人間はそんな風に与えられた幸せだけで満足できるものじゃないって」

国木田「大宮さん、結局君は、手に入れた幸せを守りたいだけだ。それ自体は誰にも責められることじゃないけれど、でも、そのために世界を巻き込むのはやっぱりおかしい。何一つ変わらない世界では、不条理に幸せを奪われることも無いけれど、今以上の幸せを求めることだって出来ない。君はそれで満足するのだとしても、他の多くの人はそんなことを望んだりしないよ」

忍「どこまで行っても話は平行線ですね。ですが、こうしている間にもこの世界は膨張し続けています。あなた達が何を言ったって、もう間に合わないんですよ」

国木田「ちょっと待ってくれよ」

忍「……残念です。本当は全員の幸せを願っていたのに、結局誰かの幸せは切り捨てないといけない。今のあなた達のように、意見を異にする人たちが少しでもいれば、全員が幸せになれるわけではありませんから」

国木田「だったら、どうするべきかもう一度考え直して欲しい。こんなことしなくたって、アリスさんの様子を見てれば分かる。彼女だって君のことが大好きだ。一緒にい続ける方法なんていくらでもあるはずじゃないか」

忍「私の考えは変わりません。実は、ここのところ悪夢にうなされて眠れない日が続いていました。アリスが私から離れてしまう夢です。とっても辛くて悲しくて、不安で押しつぶされそうでした。そしてそれは、決して私とアリスだけの問題ではないのだと思います。同じような不安に駆られている人たちがこの世界に一体何千万人いるでしょう?だからこそ、私はこの力を手に入れた時、世界中からすべての別れやすれ違いを消し去ることを思いつきました。……でも結局のところ、私のわがままなのかも知れませんね」

みくる「……そんなこと言わないでください。忍さんがアリスさんを大切に思う気持ちはすごくよく伝わってきました。それに、忍さんのたくさんの人たちの幸せを想う気持ちだって嘘じゃなかったと思います。忍さんには忍さんの主張があり、それはあたしにしたって同じことです。あたしがやっていることだって、結局はあたしのわがままです」

国木田「朝比奈さん。どうして大宮さんに同調するようなことを言うんですか」

みくる「見てください。景色が変わってきているでしょう?」

国木田「なんてことだ……さっきまで何もなかった場所に建物や道路がある。何が起きているんですか?」

みくる「世界の入れ替わりがもう後戻りできないところまで来てしまっているんです。私達の知っている世界の性質がこちらの世界に引き継がれているんですよ。ほら、あっちに北口駅前の公園が見えます」

国木田「そういうことだったのか……。僕たちが今まで生きていた世界がそのままこっちの世界にも引き継がれ、そこからすべてが始まる、そういうことなんですね」

みくる「あたしたちの思い通りにはいかなかったけど、でも、きっと悪いことにはならないわ。淡いクリーム色の暖かな光が満ちた、何もかもが変わらない平和な世界で、きっと平穏に暮らすことができます」

国木田「朝比奈さん……」

みくる「だからなにも……なにも心配することなんてありません」グスッ

国木田「だったら、どうして泣いているんですか?」

みくる「泣いてなんか、ひっくっ……」

国木田「やっぱりこれじゃダメなんだ。何か無いのか……この事態を打開できる何かが」

みくる「いいんです。これが規定事項だというのなら……受け入れるだけ」グスッ

国木田「でも……」

綾「きれいな空ね」

国木田「小路さん?」

綾「ねえ国木田君。あなたが何をしたいのかは分からないけど、こんなに安心感のある空の色は初めてだわ。何となくだけど、きっとここは楽園のような場所なんじゃないかなって思うの。なのに、国木田君はどうしてそこまで今までの世界にこだわるの?」

国木田「……確かに、この空は綺麗だね。だけど、雲一つない澄み切った青空や、地平線に沈む美しい夕日は、この空なんかよりもずっと綺麗だよ。でも、もうあんな空は二度と見られないんだ」

綾「それでもいいじゃない。だって、こんなに心が満たされているんだもの」

国木田「本当にそうなのかな」

綾「でも、空といえば一つだけ思い出したことがあるわ。あれは、私達がまだ小学生だった頃……」

 ~~~回想~~~

陽子「あの山のてっぺんまで競争なー」

綾「あっ、ちょっと待ってよぉ」

忍「まけません!」

 ***

綾「うぅ……つかれたわ……」バテバテ

陽子「あやー、はやくー」

忍「もう少しです。がんばってください」

 ***

- 頂上 -

綾「もうダメ……」ヘナヘナ

陽子「もー、あやは体力ないなー」

忍「あやちゃん。見てください」

綾「へ?」

忍「ほら、すごくいい景色です」

綾「ほんとね。わたしたちの家はあっちの方かしら?」ユビサシ

陽子「いや、あっちじゃないか?」ユビサシ

忍「わたしはこっちだと思います」ユビサシ

綾「なんだ、みんな分かってないんじゃない」

陽子「そうだな」

3人「あははははは」

忍「きれいな夕日ですね」

陽子「ほんとだなー」

綾「家の屋根がみんなこがね色に光って見えるわ。上から見ると、夕焼けってこんなにきれいなのね」

忍「いつか、イギリスにいるアリスにも見せてあげたいです」

 ~~~~~~~~

陽子「そんなこともあったなぁ。確か、夏休みにみんなで甲山まで行ったときのことだったっけ」

忍「今でもよく覚えています。あれは本当にきれいでした」

アリス「へー、見に行ってみたいな」

忍「今度一緒に行きましょう。ずっとアリスに見せたかったんです」

国木田「行ってどうなるんだい?もうそんな夕日が見えることなんてないのに」

忍「あ……」

国木田「もう、淡いクリーム色の空以外の空を見ることは二度と出来ないんだよ」

みくる「国木田君、やめて。それ以上は……」

国木田「大宮さん。君は、君自身が大切にしていた景色を自らの手で壊してしまったんだ」

忍「そんな……私はそんなつもりじゃ、嫌です……なんで……」

ドドドドドドド

みくる「もう、もうやめて!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

綾「ちょっと、何の音?」

陽子「町が、壊れていく……?」

忍「私は、私がやっていたことは……」

ドドドドドドドド

カレン「空が割れていくデス!」

みくる「このままじゃ町が全滅です!一度入れ替わりが起きてしまうと、閉鎖空間が壊れるときに元の世界にあった町もろとも破壊してしまう……何もかもが壊滅してしまいます」

国木田「いいんだ、これで」

みくる「そんなわけありません!この一瞬でどれだけの人の生活が壊されているかが分かってるんですか!?」

アリス「はわわ、なにがどうなってるのぉ~?」

有希「心配いらない」シュバッ

みくる「長門さん!?」

有希「情報爆発の勢いが大きすぎたため、復元ポイントの作成に時間が掛かった」

黄緑「あとは私達にお任せください。このような事態も想定して、壊滅する前の町の情報を予め端末の一つに記憶させておきましたので、いつでも復元可能です」

国木田「君は……」

黄緑「北高3年の黄緑江美里といいます。よろしくお願いしますね」

国木田「一体、あなた達は何者なんですか」

有希「それは『禁則事項』」

黄緑「ただの女子高生、ということにしておいてもらえませんか?」

国木田「詳しくは聞くな、ということですね」

黄緑「物わかりが早くて助かります」

忍「ああ、あああ……」

ドドドドドドドドドド

みくる「町がめちゃくちゃに……本当にこれ修復できるんですかぁ?」

有希「そのためのバックアップを用意した」

朝倉「ええ、こんなときだけ呼び出されて、ほんと迷惑だわ。それに、壊された町全体の情報を押しつけられてるせいでなんだか不完全な状態でしか復活できないし」

国木田「は、半透明の人間……」

朝倉「あら、久しぶりね。っていっても、こんな姿じゃ私のことも分からないか。というか、そもそも覚えてないかしら?」

国木田「いや、確か君はカナダに転校したって……」

朝倉「あら、覚えていてくれたのね。嬉しいわ。ごめんなさいね、こんな不気味な姿で姿を現すことになっちゃって」

国木田「いえ……体が透けて見えるのは確かに気になりますけど」

有希「情報連結、開始」

朝倉「ちょっと待ってよ長門さん。あっ、やめっ……」

綾「なっ」

陽子「なんだこれは……」

アリス「町が……町が元に戻ってるよ!」

国木田「なんなんだ、これは……朝倉さんの身体が拡散しているのか?」

朝倉「あ~あ、私の出番は一瞬で終わりなのね」

黄緑「あなたはストレージとしての重要な役割を果たしました。それで十分でしょう?」

朝倉「良いように使われてるだけじゃない。ぜんぜん嬉しくないんだけど」

カレン「どんどん身体が消えて行ってるデス!これはmagic? magicなのデスカ!?」

黄緑「それがバックアップとしてのあなたの役目ですよ、朝倉さん」

有希「情報連結、解除。リストアに成功」

みくる「あっ、TPDDが使えますっ!」

国木田「これで元の世界に戻ったのか……」

みくる「良かった。本当に良かったです……。もう二度と故郷に帰れないかと思って……ひっく」ポロポロ

国木田「朝比奈先輩、あなたが大切にしていたものを守ることが出来たみたいですね」

みくる「ええ……ホントに、ありがとうございます……っ」グスッ
Part07へ続く

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