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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

【ごちうさSS】年末年始

2014年も終わりということで、一本SSを書きました。
今回は初のごちうさです。

SS:年末年始
12月31日*夕方

シャロ「あーもう、大晦日までバイトだなんて……」

シャロ「でも、頑張らないとね。バイトが終わったら、みんなで初日の出を見に行くんだから!」

【蕎麦屋】

シャロ「こんにちはー」

店主「おう、今日臨時で入ってくれる桐間くんか。いやー、大晦日は年越し蕎麦が出るから大忙しでね。人手が足りてないもんだから助かるよ」

シャロ「あはは……それで、私の仕事はなんでしょうか?」

店主「基本はお客の注文を取るのと、配膳をお願いするよ。それから、出前の仕事が入ったらそれもお願い」

シャロ「分かりました。お願いします」

店主「ああ、頼むよ。じゃあ、開店まではゆっくりしてて」

シャロ「えっと、何か手伝えるがありましたらやりますよ」

店主「んー、そうだね。そしたら、ちょっと各テーブルを拭くのと、箸や調味料がちゃんと入ってるのを確認してもらってもいいかな?」

シャロ「はい、分かりましたっ」

 ***

【ラビットハウス】

ココア「チーノちゃん!」ギュッ

チノ「なっ、なんですかココアさん、いきなり抱き着いて」

ココア「うーん。なんか、急にぎゅってしたくなっちゃって」

チノ「したくなったからってすぐに行動に移さないでください。仕事中なんですから」

ココア「じゃあ、仕事中じゃなかったらいつでもぎゅってしても良いんだね?」

チノ「そ、そういう問題じゃありません」

リゼ「今日も二人は仲いいなぁ」

ココア「そりゃそうだよ。だって、チノちゃんと私は姉妹だもん」

チノ「ココアさんはお姉ちゃんじゃないです」

ココア「えー。あ、チノちゃん見て?」

チノ「雪……」

ココア「降ってきたんだね。ホワイト大晦日!」

チノ「なんですかそれ」

リゼ「雪、積もるかなぁ」

ココア「積もるといいね。真っ白な雪景色とともに一年が終わって、また新しい一年が始まる……。うん、最高だよ!」

チノ「雪が積もったら、雪かきしないといけませんね」

ココア「うわあーん、雪積もらないでぇ~」

リゼ「さっきと言ってること逆だぞココア。まあでも、雪かきなら私に任せてくれ!父に鍛えられた身体能力は、こういうところで発揮されるものなんだ!」

ココア「張り切ってるねリゼちゃん」

リゼ「雪が積もったとなれば雪合戦だっ。私が放つ豪速の雪の弾丸が貴様らを襲う!決して逃がしはしないぞー!」

チノ「仕事中に遊ばないでください」

リゼ「冗談だって……」

ココア「目が本気だったよリゼちゃん」

チノ「……初日の出、楽しみです」

ココア「うん、みんなで見るって、約束したもんね」

リゼ「その時には、晴れているといいな」

ティッピー「ラビットハウスは、今日も平和じゃな」

 ***

【甘兎庵】

千夜「さて、今日の仕事はこれで終わりね」

千夜「今年も今日で終わりなのよね……。一年早かったわ」

千夜「さて、お店のシャッターを閉めないと」

ふわり

千夜「あら、雪が降ってきたわ」

千夜「ふふっ、今年はホワイト大晦日ね」

 ***

【ラビットハウス】

カランカラン

チノ/ココア/リゼ「「いらっしゃいませ」」

千夜「あら、みんなお疲れさま」

リゼ「甘兎の方の仕事は終わりか?」

千夜「ええ。今日は大晦日だから早く閉めることになってたの」

チノ「そうなんですか」

タカヒロ「君たちもそろそろ上がっていいよ」

リゼ「えっ、ですが、まだ仕事が」

タカヒロ「こんな日だし、早めに店を閉めよう。客足も少ないからね」

ココア「タカヒロさん、おつかれさま~。じゃあ、着替えて来よっか」

 ***

チノ「何か熱いものでも飲みませんか」

ココア「うん、ココアががいいかな~」

リゼ「私もココアに賛成だ」

千夜「それは、ココアちゃん?それとも飲み物の方?」

リゼ「うー、ココアの意見に賛成したってことだ。あれ、なんか自分でも頭がこんがらがってきた……」

チノ「千夜さんもココアで良いですか?」

千夜「ええ。さっそく楽しませてもらうわね」スッ

ココア「えっ、千夜ちゃん……?」

千夜「いただきます、はむっ」

ココア「ひゃあ!?いきなり耳たぶ咥えないで、びっくりするよぉ///」

チノ「なっ、なにしてるんですか千夜さん!」ガタッ

リゼ「ココアよりチノの方が動揺してどうする……」

千夜「ふふっ、冗談よ。ごめんね、驚かせて」

ココア「な~んだ、冗談かぁ」

チノ「もう、本当にびっくりしたんですから……」ホッ

リゼ「それにしてもシャロのやつ、今日もバイトか?」

千夜「ええ。今日の朝会った時に、お蕎麦屋さんで臨時のバイトを入れたって言ってたわ」

ココア「そっかぁ。年越し蕎麦の時期だから忙しいんだね」

リゼ「そうすると、シャロがここに来るのは遅くなりそうだな」

チノ「いいんじゃないですか。どちらにしろ、私たちも遅くまで起きているでしょうから」

千夜「日付が変わったらすぐに初詣に行く予定だものね」

チノ「はい。お父さんが車を出してくれますから、それで行きましょう」

リゼ「その後はご来光を見に行くんだよな。今までそんなことしたことなかったから、どんなものか楽しみだ!」

チノ「少し距離はありますが、お父さんおすすめの絶景ポイントだと言っていました」

ココア「なんか良いねこういうの。みんなで一緒に初詣して、初日の出見て。うん、なんかすっごく青春っぽい!」

千夜「今からすごく楽しみね」

 ***

12月31日*夜

【蕎麦屋】

店主「桐間くん、出前の仕事お願いできる?」

シャロ「はい。どちらまで向かえばよろしいですか?」

店主「これがお客さんの名前と住所の一覧。慌てなくていいから、順番に回ってきて」

シャロ「分かりました。すぐ行きます」

店主「よろしくね。あ、雪が強くなってきたから、気を付けてね」

シャロ「はい」

 ***

シャロ「うぅ、寒い……」

シャロ「雪、結構強くなって来てる」

シャロ「もううっすらと積もり始めてるし、このままだと結構積もりそうね……」

ピュ~

シャロ「風も強くなってきた……免許持ってないからしょうがないけど、自転車で配達は辛いわ」

シャロ「うぅ、早く仕事終わってラビットハウスに向かいたい……」

 ***

【ラビットハウス】

カランカラン

マヤ「チノ、来たよ~」

メグ「こんばんは~」

ココア「来てくれたんだね、私の妹たち!」ダキッ

チノ「はぁ……、ココアさんは、年の瀬になっても変わりませんね」

タカヒロ「では、今から年越し蕎麦の準備をするから、少し待っててもらえるかな?」

マヤ「年越し蕎麦あるの?やったー!」

メグ「やっぱり年の瀬と言えば年越し蕎麦だよね~」ホンワカ

千夜「待って。年越し蕎麦は、シャロちゃんが来てからにしない?」

リゼ「でも、シャロ、遅くなるんじゃないか?」

ココア「私は平気だよ。チノちゃん達はどう?」

チノ「構いません。シャロさんを待ちましょう」

マヤ「ウチらもさんせーい!」

メグ「やっぱり、みんなでそろってたべたいなぁ~」

リゼ「チマメ隊がそう言うなら……。うん、そうだな。やっぱり、こういう縁起ものはみんなで揃って食べないと」

チノ「というわけで、お父さん。お蕎麦を茹でるのはもう少し待っていてください」

タカヒロ「分かった。では、下準備だけしておくことにするよ」

 ***

シャロ「はぁ……路面が悪い中走るのは疲れるわ」

シャロ「一軒回るだけでも意外に時間が掛かるわね」

シャロ「お蕎麦が伸びなきゃいいけど……」

シャロ「っと、これでやっと最後のお家ね」

♪ピンポーン

『はーい、いま出まーす』

ガチャ

シャロ「出前の届けに参りました」

「あら、ずいぶん若い娘だこと。寒い中ご苦労様ね~」

シャロ「いえ。代金は2,400円になります」

「はい。じゃあ、気を付けてね~」

 ***

【蕎麦屋】

シャロ「今戻りましたー」

店主「おう、ご苦労さん。寒かっただろ?」

シャロ「はい。かなり雪が降ってきています」

店主「あちゃー、最悪出前が受け付けられなくなるなこりゃ」

シャロ「まだそんなに積もってはいないので、大丈夫だと思います」

店主「そっか。じゃあコート脱いだら、悪いけどあのお客さんの注文を取ってくれるかな」

シャロ「はい、かしこまりました」

シャロ(って、あの人どこかで見たことあるような気がするわね)

シャロ「お待たせしました。ご注文はどちらになさいますか?」

青山「あのー、年越し蕎麦をひとつ」

シャロ「かしこまりました」

青山「お蕎麦を食べてこそ、一年が終わる気がします。この一年にあった嬉しい出来事も悲しい出来事も、年越し蕎麦と一緒に等しく過去の記憶の中に流し込む……だからこそ、新しい一年を迎え入れることが出来るのです」

シャロ(なんか語り始めたよこの人……)

青山「そうは思いませんか?」

シャロ(わ、私に話を振ってきたあああ!)

シャロ「ひゃ、はいっ!そその通りだと思いますっ」

シャロ(うひゃー、不意打ち過ぎて声ひっくり返ったあああ!)

青山「そうですか。やっぱり、分かってくれる人がいると嬉しいものですね」

シャロ(適当に返事しただけだなんて言えない……)

青山「では、こちらを差し上げましょう」スッ

シャロ「わぁ、かわいい栞ですね。ありがとうございます」

シャロ(うさぎのデザインなのね。正直ちょっと苦手だわ……)

 ***

12月31日*午後9時30分頃

シャロ(夕食時も終わって、そろそろお客さんも減ってきたわね)

店主「桐間くん」

シャロ「はい、何でしょう?」

店主「悪いけど、もう一回出前行って来てくれる?」

シャロ「分かりました。どちらまでですか?」

店主「これがお客さんのリストね。ちょっと遠いところもあるけど、頼めるかな」

シャロ「はい、頑張ります」

店主「悪いね。残業代はちゃんと出すから、お願い」

シャロ(仕事が終わるの、ちょっと遅くなりそうね……)

 ***

【道中】

シャロ「うぅ、ますます雪が強くなって来てるじゃない」

ピュ~ピユ~

シャロ「うぅ、風が冷たい……」ブルッ

シャロ「雪も積もってきてるし、走りにくいわね……」

…………
………
……

 ***

【ラビットハウス】

ココア「うわー、道路が雪で真っ白だよ!」

リゼ「まさか、本当に積もるとはな」

千夜「これが本当のホワイト大晦日ね」

チノ「千夜さん、ココアさんと同じこと言ってます」

千夜「あら~、やっぱり私とココアちゃんは相思相愛なのね」

チノ「なっ、どういうことなんですかココアさん!?」

ココア「えっ、私!?」

マヤ「うわ、チノがココアお姉ちゃんにすごい剣幕で迫ってる!」

メグ「これが修羅場ってやつ~?」

チノ「な、何を言ってるんですかメグさん!私はココアさんのことなんて別にどうでもいいんですから……」

リゼ「その割には顔が赤いぞ、チノ」

チノ「なっ、本当に違うんですから///」

ココア「私は、チノちゃんのこと大好きだよ」ギュッ

チノ「なっ、いきなり抱き着かないで下さい///」

ココア「チノちゃんは……違うの?」

チノ「うぅ……ココアさんはずるいです」

千夜「あらあら、これじゃ私の入る隙なんてないわね♪」

 ***

【道中】

シャロ「やっと残り一軒ね……」

シャロ「にしても隣町だなんて、この雪でそんな遠くまで行くのは辛いわ」

シャロ「……でも仕方ないわよね、仕事だもの」

ピュ~

シャロ「うぅ、寒い……」

シャロ「早く仕事終えてラビットハウスに向かいたいわ」

シャロ「えっと、隣町まではこの道を真っ直ぐよね」

ギーコ、ギーコ

シャロ「うぅ、ペダルが重い……」

ピュ~、ピュ~

…………
………
……

シャロ「これでようやく半分くらい進んだわね。あともうひと頑張り……って、あれ?」

シャロ「……」

シャロ「道が雪で塞がってるじゃない!」

シャロ「ここまで来たのに、何よこれ……」

シャロ「仕方ないわ。店長に事情を説明して引き返すしかないわね」

携帯:電池残量[■□□□]

シャロ「電池の残りが少ないわね。きちんと充電しておけばよかった……」

シャロ「というか、少し迂回すれば行けるわね。なら、店長には連絡せず、このまま進みましょう。電池も節約しておきたいし」

……

 ***

【ラビットハウス】

千夜「はい、上がり♪」

ココア「うわあーん、また負けちゃったよぉー」←3回連続最下位

リゼ「ココアは本当にババ抜き弱いんだなー」

ココア「みんなが強すぎるんだよぉ」

チノ「メグさんはすごく強いですね」

メグ「たまたまだよぉ~」←全ての回で一抜け

マヤ「メグには幸運の女神がついてるからなー」

ココア「なんだか、私の運が全部メグちゃんに吸い取られてる気がする……」

メグ「元気出して、ココアお姉ちゃん」

ココア「お姉ちゃん……うん、すっごく元気出たよ!」パァ

リゼ「現金な奴め」

千夜「それにしても、シャロちゃん遅いわね……」

リゼ「そうだな、仕事が長引いてるのかな」

千夜「この天気だし、ちょっと心配ね」

 ***

12月31日*午後11時頃

【道中】

シャロ「……迷った」

ゴゴゴゴゴー

シャロ「すごい風の音……うぅ、ホントに寒い」ブルブルッ

シャロ「道も分からない……どうしたら……」

木々「ザワザワ」

シャロ「仕方ないわね、とりあえず店長に連絡しないと」

電話「プルルルルルルルルルル」

シャロ「って、電話?誰からかしら」

ハラリ

携帯:[着信:宇治松千夜]

シャロ「千夜?もしかして、私の帰りが遅いので心配してるのかしら……。とりあえず出ないと」

携帯:電池残量[□□□□]

シャロ「あっ」

携帯「」

シャロ「今の着信音と振動で電池が切れちゃったわ……」

シャロ「どうするのよこれ……、これじゃ誰にも連絡出来ないじゃない」

 ***

12月31日*午後11時頃

【ラビットハウス】

マヤ・メグ「スゥ……スゥ……」グッスリ

ココア「シャロちゃん、まだかな?」

リゼ「いくらなんでも遅すぎないか?」

千夜「ええ、さすがに心配ね。電話してみるわ」

プルルルルルルルルルル……

『お掛けになった電話番号は、電源が切れているか、電波の届かない場所にあります』

千夜「あら?繋がらないわ」

リゼ「私からも掛けてみよう」

プルルルルルルルルルル

『お掛けになった電話番号は、電源が切れているか、電波の届かない場所にあります』

リゼ「……ダメみたいだ」

ココア「何かあったのかな……」

リゼ「もしかしたら、携帯の充電が切れてるのかも知れない」

チノ「シャロさんのバイト先に連絡してみたらどうですか?」

千夜「それが、どのお店でバイトしてるかまでは聞いてないのよ……」

リゼ「この町にある蕎麦屋の数など、たかが知れている。ひと通り当たってみよう」

チノ「電話帳持ってきました」

リゼ「ありがとうチノ。じゃあ、みんなで手分けして掛けてみよう」

リゼ「もしもし、~さんですか?……ええ、そちらに、桐間紗路というバイトがいませんか?……はい……」

千夜「もしもし……」

ココア「もしもし、あの……」

そして、数件に電話を掛け……

千夜「もしもし、○○さんですか?……はい、突然すみません。桐間紗路って子がそちらで働いていないでしょうか……あっ、そうですか、そちらで働いてるんですね」

千夜「分かったわよ。シャロちゃんのバイト先」グッ

リゼ「おお、そうか!」

ココア「でかしたよ千夜ちゃん!」

千夜「それで、帰りが遅いので心配になって連絡させていただいたのですが……えっ、そうなんですか?……はい、はい。分かりました。ありがとうございました……失礼します」ガチャ

千夜「……シャロちゃん、出前を届けに出て行ったまま帰ってきてないらしいわ」

 ***

ビュービュー
ゴゴゴゴゴゴ……

シャロ「とにかく、ここじゃ寒いわ。どこかこの風を凌げる場所がないかしら……」

木々「ザワザワザワザワ」

シャロ「うぅ、寒い……。はぁ、リゼ先輩……」

シャロ「……とりあえず、向こうにある木の陰なら風を凌げそうね」

シャロ「ちょっと距離はあるけど、この雪じゃ自転車には乗れないし、押していくしかないか……」

シャロ「それにしてもどうしよう……。もしこのまま帰れなかったら……」

シャロ「ってダメダメ。そんな弱気になっちゃいけないわ」

シャロ「だって、みんなで初日の出を見に行くって約束したんだもん……」

 ***

リゼ「探しに行ってくる」

チノ「探しに行くって……シャロさんをですか?」

リゼ「ああ、隣町まで向かう途中で何かあったのかも知れない」

千夜「なら、私も一緒に行くわ」

リゼ「良いのか?」

千夜「シャロちゃんが心配だもの」

ココア「私も行くよ」

チノ「私も行きます」

リゼ「ダメだ。この天気では危険過ぎる。チマメ隊はここに残ってろ」

チノ「そんなこと言ったらリゼさんたちだって」

リゼ「いざとなったら、警察に連絡してもらう。ココアもここに残ってくれ。チマメ隊のお守り、頼んだぞ」

ココア「頼まれたよ!」

リゼ「30分おきに電話する。もし最後の電話から30分経っても連絡がなかったら警察を呼んでくれ」

チノ「はい、分かりました」

リゼ「千夜、行こうか」

千夜「ええ」

 ***

【道中】

リゼ「ここから隣町までは幹線道路でほとんど一本道だ。距離はあるが、道に迷うようなところじゃない」

千夜「なら、どこかで立ち往生してるのかしら?」

リゼ「その可能性が高い。なにせ、この雪だからな」

ツルッ。バタッ。

千夜「ひゃあ!?」

リゼ「大丈夫か千夜!?」

千夜「ええ、平気……ちょっと転んだだけよ」

リゼ「足元には気をつけろよ。慌てることはないから、ゆっくり歩け」

……

12月31日*午後11時30分頃

リゼ「さて、一度チノたちに電話をしておこう」

……

12月31日*午後11時40分頃

ザクザク

リゼ「さすがに歩くと遠いな」

千夜「あとどのくらいかしら?」

リゼ「いつもなら大体50分くらい歩けば隣町まで着くんだが、雪で足場が悪いからな。あと30分くらいだ」

千夜「隣町まで行って、シャロちゃんが見つからなかったら?」

リゼ「その時は警察に連絡しよう」

ザクザク

千夜「まって、あれ見て」

[雪崩のため、この先通行止]

リゼ「雪崩、だと?千夜はここで待っててくれ」ダッ

千夜「リゼちゃん!?」

ザザザザザッ

リゼ「すみません。この先通れないんですか?」

警察「雪崩が起きていて通行止めだ」

リゼ「それは、何時ごろ?」

警察「通報があったのが10時頃だが、それが何か?」

リゼ「10時……ということは、通行止めになったのはその時間以後ですね?」

警察「はい」

リゼ「もしや……ちょっと通してください!」

警察「おい君、止まりなさい。危険だぞ!」リゼの腕をつかむ

リゼ「離せ!もしかしたら、友人が下敷きになっているかも知れないんだ」

警察「なんだと?君、名前は?」

リゼ「天々座理世だ。いいから早くここを通せ!」

警察「よせ!危険だ。ここは我々警察に任せなさい」

千夜「どうしたの?一体何があったの?」ヨロヨロ

リゼ「シャロがこの先の雪崩の下敷きになってるかも知れないんだ!」

千夜「そんな……」

警察「君はこの女の友人か?」

千夜「ええ」

警察「悪いが、この女がここを強行突破しないよう抑えててくれ。私はすぐに仲間に捜索要請を出してくるから」

千夜「分かりました。シャロちゃんのことお願いしますっ」

警察「君らの友人のことは、必ず助けるからな」

千夜「リゼちゃん、ここは警察に任せましょう?だから、進んじゃだめよ、危険だわ!」

リゼ「私はずっと親父に鍛えられてきたんだ。人命救助なら私だってできる!」

千夜「リゼちゃん落ち着いてっ」羽交い絞め

リゼ「止めても無駄だ」(千夜の腕からあっさりすり抜ける)

千夜「リゼちゃん、待って!」

リゼ「……」スッ

 ***

12月31日? ??時??分頃

【木陰】

シャロ「雪がどんどん強くなって、もう数メートル先までしか見えない」

シャロ「さっき斜面を転げ落ちてきた雪の塊が立ちふさがって、余計に視界を悪くしてる」

シャロ「これ、迷ったっていうか遭難してるレベルなんじゃないの?」

シャロ「それにしても今何時かしら……」

シャロ「携帯の電源が切れてるから、時間も分からないわ」

シャロ「……もう年は空けてるのかしらね?」

シャロ「ずいぶん長くここにいる気がするけど、時間の感覚ももう鈍ってる」

シャロ「どうして私だけこんな目に遭ってしまったのかしら……」

シャロ「本当は、みんなで笑って一年を終えて……そして新しい一年を迎えたかった」

シャロ「なのに、なのにどうしてっ」ポロポロ

シャロ「ああ、もう……ひっくっ」

シャロ「……そういえば、さっきお蕎麦屋さんでお客さんがこんなこと言ってたな」

青山『お蕎麦を食べてこそ、一年が終わる気がします。この一年にあった嬉しい出来事も悲しい出来事も、年越し蕎麦と一緒に等しく過去の記憶の中に流し込む……だからこそ、新しい一年を迎え入れることが出来るのです』

シャロ「そんな風に儚く過ぎ去っていったこの一年の記憶と一緒に、私の一生もここで終わりを迎えるのかしら……」

 ***

12月31日*午後11時50分頃

青山(隣町の神社まで初詣に行こうと思っていましたが、道が通行止めになっていました)

青山(迂回して別の道に来てみましたが……)

青山(人通りの少ない山道だからでしょうか。もうどこに道があるのかも分からないくらいに雪が積もってしまっていますね)

青山(これでは先に進めません)

青山「おや、これは?」

青山「先ほど私がお蕎麦屋さんの店員にさし上げた栞ですね。どうしてこんなところに落ちているのでしょう?」

青山「……とりあえず拾っておきましょう」スッ

ザクザクザク

 ***

12月31日*午後11時50分頃

電話「プルルルルルルルルルル」

チノ「はい、香風です」

千夜『チノちゃん、大変なの!』

チノ「千夜さん、どうしたんですか?」

千夜『隣町まで向かう途中の道路で雪崩が起きたみたいで、もしかしたらシャロちゃんが巻き込まれたかも知れないの!』

チノ「そんなっ……それは本当ですか?」

千夜『まだ分からないけど……。それで、リゼちゃんがシャロちゃんを助けるって言って雪崩の現場に入っていっちゃって……』

チノ「危なくないんですか?」

千夜『危ないに決まってる。警察の人にも止められたし、私だって止めたのよ。でも……』

チノ「現場には、警察の方がいるんですよね?」

千夜『うん、だからリゼちゃんが無茶しようとしても止めてくれるとは思うわ』

チノ「そうなると、心配なのはシャロさんの方ですね」

千夜『そうなの。もし雪の下敷きになってたらって思うと……ひっく』

チノ「大丈夫ですよ。きっとシャロさんは無事です」

千夜「そうね。私が弱気になってる場合じゃなかったわ。じゃあ、また連絡するわね」

チノ「はい」

ガチャ

ココア「千夜ちゃんからだよね。なんだって?」

チノ「どうやら、隣町に行くまでの道で雪崩が起きて、シャロさんがそれに巻き込まれたかも知れないとのことです」

ココア「そんなっ……、助けに行かなきゃ!」

チノ「ココアさん、落ち着いてください。まだそうと決まったわけじゃありません」

ココア「でも……」

チノ「警察の方が捜索作業をされています。私たち素人に出来ることなんてありませんよ」

ココア「そっか……そうだよね」

マヤ「ふにゃあ……」

チノ「起きましたか、マヤさん」

マヤ「いま何時……?」

チノ「あと少しで日付が変わりますよ」

マヤ「ホント?いいタイミングで起きられたぜ!」

メグ「マヤ……ちゃん……?」

チノ「メグさんも起きましたか」

メグ「う、うーん……。はれぇ?ココアお姉ちゃんとチノちゃんだけ?」

チノ「はい。実は、シャロさんがバイト中に雪崩に巻き込まれたかも知れないとのことです」

マヤ「えっ、そんなっ。大丈夫なの?」

メグ「無事なんだよね?助かるんだよね?」

チノ「まだそうと決まったわけではないですから……。ただ、シャロさんがまだ見つかっていないのは事実です」

マヤ「見つかってないって……」

ココア「どうしよう……私が雪が積もってほしいなんて願ったから」

チノ「ココアさん、落ち着いてください。そんなことは関係ありませんよ」

ココア「でも、私ったらすごく不謹慎なことを」

チノ「まさかこんなに降るとは誰も思っていません。ココアさんだって、こんな大雪を望んだわけではないでしょう?」

ココア「そうだけど……」

チノ「とにかく、今は無事を願いましょう」

 ***

1月1日*午前12時15分頃

【雪崩の現場付近】

千夜「チノちゃんと電話して少し落ち着いたけど……危ない状況なのは変わりないのよね」

千夜「リゼちゃんまで雪崩の現場に入ってしまうし……とにかく無事を祈るしかないわ」

青山「こんばんはー。明けましておめでとうございますー」

千夜「あら、小説家の青山さん……どうしてここに?」

青山「隣町まで初詣に行こうと思っていたのですが、通行止めなので引き返していたところです」

千夜「そうですか……」

青山「元気がありませんね。何かあったのでしょうか?」

千夜「実は、友人が雪崩に巻き込まれてしまったかも知れないんです」

青山「まあ、それは大変ですね。私と同じように、初詣に行こうとしていたのでしょうか?」

千夜「いえ、バイト中だったんです。大みそかまでお仕事で、すごく頑張ってたんです」

青山「バイト?一体何のお仕事をされているのでしょう?」

千夜「お蕎麦屋さんです。聞いたところ、隣町まで出前を届けるために出かけたまま帰ってこないって……」

青山「それは心配ですね……。うーん……あら?そういえば……」

青山「もしかしたら、心当たりがあるかも知れません」

千夜「どういうことですか!?」

青山「その方が働いているお店は、○○というところではありませんか?」

千夜「はい、そうです!」

青山「若い、女の方ではありませんか?」

千夜「その通りです!」

青山「でしたら、おそらく雪崩には巻き込まれていないと思いますよ」

千夜「本当ですか!?でも、どうしてそれを?」

青山「実は私、年越しそばを食べにそのお店に行ったんです。そして、そこで働いていた店員さんにこの栞を差し上げたんですよ」

千夜「うさぎの柄?かわいいですね」

青山「その栞が、ここから少し山に入った道に落ちていたんです。おそらく、その店員さんが落としたものじゃないかと」

千夜「ということは、その道の方を探せばシャロちゃんは見つかるってことですかっ?」

青山「ええ、探してみる価値はあると思いますよ」

千夜「ありがとうございます!」

青山「いえ。微力ながら、私もお手伝いいたします」

 ***

1月1日*午前12時20分頃

【ラビットハウス】

電話「プルルルルルルルルルル」

チノ「はい、香風です」

千夜『シャロちゃんの居場所が分かったかも知れないの!』

チノ「雪崩に巻き込まれてはいないってことですか?」

千夜『そうなの!それで、今から探しに行くところよ』

チノ「待ってください。警察の方にお願いした方が……」

千夜『それが、雪崩の対応に忙しくて、人員を割くには時間がかかるみたいなの』

チノ「だったら、私も一緒に行きます」

千夜『でも、私たちだけで平気よ』

チノ「達って、どなたかと一緒なんですか?」

千夜『今は青山さんと一緒にいるわ。リゼちゃんはまだ戻ってきてないけど……』

チノ「だったら、そこで待っててください。準備をしてからそちらに向かいます。方位磁石の一つも持たずに進むのは危険ですから」

千夜『確かにそうね……。チノちゃんに言われるまで気づかなかったわ。私一人ではどうなっていたか……』

チノ「とにかく、なるべく急いで向かいます」

千夜『待ってるわ』

チノ「では、また後で」

ガチャ

ココア「シャロちゃん見つかったって!?」

チノ「居場所が分かったかも知れないとのことです」

マヤ「雪崩には巻き込まれてなかったんだね!?」

チノ「はい。今から準備して現場に向かいます。ココアさん達も手伝ってください」

ココア「もちろんだよ!」

マヤ「がってん承知!」

メグ「まずは何すればいい~?」

ドタバタ

 ***

1月1日*午前12時40分頃

ココア「地図、方位磁石、携帯の充電器、非常用の食べ物と飲み物……、うん、準備オッケーだよ」

チノ「分かりました。では、千夜さんに連絡します」

チノ「もしもし、千夜さんですか?……はい、準備が出来たので、今から向かいます」

タカヒロ「チノ」

チノ「なんですか、お父さん?」

タカヒロ「私も一緒に連れてゆけ」

 ***

【道中】

マヤ「うぅ、こんなに積もるの何年振りだろ」

メグ「私たちのひざの高さくらいまで積もってるね」

チノ「ところどころ凍結してます」

ココア「ゆっくり歩いてね?転んだら危ないから」

ザック、ザック

 ***

マヤ「まだ着かないのー?」

チノ「もう少しですよ。頑張ってください」

メグ「うん、そうだね……」

ザック、ザック、ザック

 ***

1月1日*??時??分頃

【山道の木陰】

シャロ「……」

シャロ「……なんか眠くなってきた」

シャロ「……」コクッ

シャロ「……ダメダメ、ここで寝たらホントに死んじゃうかも」

シャロ「……」

シャロ「寒い……」

シャロ「眠い……」

シャロ「誰か……助けてよ……」

 ***

1月1日 午前1時40分頃

【雪崩の現場付近】

チノ「千夜さん、お待たせしました」

千夜「来たのね!待ってたわ!」

リゼ「よし、じゃあすぐに向かおう」

ココア「リゼちゃん……無事だったんだね!」

リゼ「そりゃそうだ。これしきのことで死んでたまるか」

千夜「すったもんだの末、警察の人に追い出されたみたいよ」

青山「私が栞を拾ったのは、ここから1kmくらい歩いた山がちな道の途中です。そこまで案内しますね」

千夜「お願いするわ」

青山「おそらく、その『シャロさん』という方は、幹線道路の方が雪崩で塞がっていたので迂回をしようとしたのだと思います」

メグ「それで迷っちゃったんでしょうか?」

リゼ「なんにせよ、雪崩に巻き込まれたんじゃなくて良かったよ」

千夜「とはいえ、まだ居場所を特定したわけじゃないわ」

リゼ「その通りだ。油断せずにかからないとな」

ココア「必ず助けようね!」

一同「「オー!」」

 ***

1月1日*午前2時頃

青山「栞を拾ったのは、ちょうどこのあたりです」

チノ「では、この先にシャロさんがいる可能性が高いってことですね」

千夜「といっても、この雪じゃ先に進むのは大変そうね……」

メグ「あちこちに雪の塊が転がってるもんね」

マヤ「下手に踏んづけたら、雪ごと滑って崖の下に落ちちゃうかも」

リゼ「任せろ。まず、この雪塊だけ全部崖下に突き落せばいいさ」

タカヒロ「危険だ。そんなことをすれば、自分も一緒に落下しかねない」

リゼ「そんなヘマはしない。いいから見てろよ」

チノ「気を付けてくださいね」

リゼ「はっ、はっ、やーっ、はっ!」

タカヒロ「なっ、人間にあのような動きが出来るとは……」

ココア「すごい!どんどん雪の塊がなくなってくよ」

リゼ「やぁあーーーーーっ」

ゴロゴロゴロゴロ

千夜「あっ、リゼちゃん危ない!」

リゼ「どうした?って、あ、まずった……。山の斜面から大きな雪の塊がっ」

ココア「リゼちゃん避けてーっ!!!」

マヤ「無理だ、こんなの間に合わないっ!」

ドドドドドドドドド

タカヒロ「仕方ない。私が楯になって遮ろう」

青山「何を言っているんですか?そんなことをしたら死にますよ?」

タカヒロ「大丈夫だ。絶対にそんなことにはならないさ」

チノ「無茶です。お父さん!」

リゼ「なーに、心配しなくても、これがあればっ」

マヤ「モデルガン!?」

リゼ「いや、モノホンだぜ。この角度から狙えば、行けるっ!」

ドドドドドドドドド

パンッ!パンッ!

青山「すごい!あれだけ大きな雪の塊が見事に砕け散りました」

ココア「良かった、良かったよぉ!」

リゼ「喜ぶのはまだ早いぞ。本番はここからだ」

千夜「そうね。早くシャロちゃんを見つけないと」

リゼ「もう少しだからな、待ってろよ。シャロ!」

 ***

1月1日*??時??分頃

【木陰】

パンッ!パンッ!

シャロ「なっ、なんの音!?」

シャロ「……今の、銃声よね」

シャロ「どうして銃声なんて……猟師さん?」

シャロ「ってことは、ここに人がいるの?」

シャロ「もしかしたら助けてくれるかも……」

シャロ「助けてーっ!」

ゴー

シャロ「たーすーけーてーっ!!」

ゴーゴー

シャロ「ダメね、風音にかき消されて、全然届かない」

シャロ「……とりあえず木陰から出ないと」

ズボッ

シャロ「ひゃあ!?」

シャロ「ど、どうしようっ。足が雪にはまって動けなくなっちゃったわ」

シャロ「くっ、どうにかして這い出さないと」

シャロ「……ダメね、手を使って這い出そうとしたら雪が崩れてきて余計動き辛くなるわ」

シャロ「ああ、もう、私もここまでかしら……」

 ***

1月1日*午前2時30分頃

リゼ「シャロー、いるなら出てこーい」

千夜「シャロちゃーん」

ココア「シャロちゃーん、どーこー?」

リゼ「……ダメだ、風音にかき消されて全く声が届かない」

メグ「ねぇ、あっちで何か光ってない?」

チノ「光、ですか?」

メグ「うん、かすかに点いたり消えたりしてるの」

千夜「どこかしら?見えないわ」

タカヒロ「だが、気にはなるな」

青山「もしかしたら、誰かが助けを求めているのかも」

リゼ「どっちの方向だ?案内してくれ」

メグ「こっちです」

 ***

メグ「ほら、ちょうどこの辺りで光ってる」

千夜「全然分からないわ……」

マヤ「メグは飛びぬけて目がいいんだ。だから、ウチらに見えなくてもきっと光ってるんだと思う」

リゼ「おーい、誰かいるのかー?」

ガサゴソ

??「リゼ……せんぱい……?」

リゼ「シャロ?シャロなのか!?」

千夜「シャロちゃん!?」

??「千夜……?」

ココア「シャロちゃん、助けに来たよ!」

??「ココア……」

チノ「私もいます。メグさんも、マヤさんも」

??「みんな……」

リゼ「見つけた!今助けるからな!」

千夜「雪にはまって動けなくなってたのね、寒かったでしょう?」

タカヒロ「すぐに引き上げよう。リゼ君、悪いが、逆側をお願いしたい」

リゼ「サー、イエッサー!」

タカヒロ/リゼ「「せーのっ」」

 ***

1月1日*午前3時頃

シャロ「うわーん、リゼしぇんぱあああああああい」ギュー

リゼ「シャロ、よく頑張った。怖かっただろ?寒かっただろ?」

千夜「助かって、ほんとに、ほんとに良かった……」ポロポロ

チノ「怖かった……シャロさんに万が一のことがあったらって思って、私……」ポロポロ

ココア「よしよし、チノちゃんも頑張ったね」ナデナデ

青山「チノさんの冷静な判断がなければ、私たちまで遭難していたかも知れません」

メグ「本当に、無事でよかったね」ナミダメ

マヤ「うわーん、よかった、よかったよぉおおおお」ポロポロ

 ***

ココア(あの後、みんなで下山して、ラビットハウスに戻ってきたのは午前5時近くになってからだった)

ココア(家に帰るころには、あれだけ降っていた雪がウソみたいにやんで、立ち込めていた雪雲もきれいに晴れた)

ココア(タカヒロさんがすぐに年越しそばを用意してくれて……っていっても、もうとっくに新年になってたけど)

ココア(冷え切った体に熱々のお蕎麦が染み渡って、みるみるうちに体がポカポカしていった)

ココア(こんなにおいしい年越しそばは生まれて初めてだった)

ココア(そうそう。シャロちゃんが発してた光の正体はペンライトの光だった)

ココア(前にラビットハウスでちょっとした手伝いをした時があって、その時にタカヒロさんからもらったものらしい)

ココア(その光に遠くから気づいたメグちゃんはすごいよね)

ココア(きっと、メグちゃんがいなかったらシャロちゃんのこと見つけられなかったよ)

 ***

1月1日*午前6時頃

リゼ「この場所からでも、こんなに町がきれいに見渡せるんだな」

千夜「近場にもこんなに景色のいい場所があったのね」

シャロ「普段は意識しないけど、こうしてみるときれいな街よね、ここって」

青山「そういうものです。節目節目で、日ごろの感謝を思い出す……だから、人は年中行事を大切にするのでしょう」

ココア「予定とは違ったけど、みんなで日の出を見れて良かったね」

マヤ「あと何分くらい?」

チノ「きっともうすぐですよ」

メグ「楽しみだね~」

リゼ「それにしても、晴れてよかったな」

千夜「そうね」

ココア「あっ、空が明るくなってきたよ」

シャロ「ホント……いよいよね」

メグ「ほら、見えてきたよ!」

マヤ「ホントだ!」

千夜「すごい……」

シャロ「朝日って、こんなにきれいなものなのね……」

リゼ「本当にきれいだ……こういうときって、言葉が出てこなくなるんだな」

チノ「それでいいんだと思います。だって、この景色を見る人の心は、きっとみんな同じです」

メグ「うん、そうだね」

太陽は静かに昇っていく。
この町の屋根屋根の一つ一つを黄金色に照らしていく。

還らぬ一年の寂寞を、新しい一年の希望で塗り変えていく。

ココア/チノ/リゼ/シャロ/マヤ/メグ/タカヒロ/青山/ティッピー
「「あけましておめでとう!」」

おわり

ということで、まもなく2015年です。
来年もよろしくお願いします!

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