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歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

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【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 06

Part 06

 【6】

 翌日、日曜日の午後1時半過ぎ。リゼさんは、シャロさんに想いを伝えるために出かけていきました。

 約束の時間は午後2時半。場所は、先週シャロさんがリゼさんに告白をしようとしたのと同じ公園のベンチとのことでした。時間と場所はシャロさんから指定されたそうです。リゼさんが呼びかけてもシャロさんが会ってくれなかったら……それだけが不安でしたが、その心配はありませんでした。

ココア「上手く行くかな……?」

 ココアさんの声には不安が混じっていました。

チノ「心配だったら見に行ってみてはどうですか?」

ココア「そうしたいけど……でも、今回はそうしないって決めたから」

 これは、先週の反省もあってみんなで決めたことでした。物陰から覗くというのはやはり趣味のいいことではありませんから。

 ココアさんはしばらく落ち着かない様子で店内を歩き回っていましたが、ふい立ち止まって戸棚からコーヒーカップを取り出しエスプレッソを注ぎ始めました。

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【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 05

Part 05

 【5】

 リゼさんも前を向いて、シャロさんもショックから立ち直って……これでなにもかも元通りになるのだと思っていました。ですが、わたしは事態を甘く見すぎていたことを思い知らされました。

リゼ「シャロが話してくれないんだ……」

 お皿を洗いながら、リゼさんがそんなことを言い出しました。

リゼ「学校で会って話しかけてもそっけなくされて……ごめんなさい、急いでるんですって言ってすぐにどこかに行ってしまうんだ……」

チノ「そうなんですか?もうとっくに仲直りしたのだとばかり……」

リゼ「私は早くそうなりたいんだけどな……。正直、シャロのことを恋愛対象として見れるかはまだ分からない。でも、私にとってシャロは可愛い後輩で、友達なんだ。それだけは間違いないんだ」

 正直戸惑いました。この前フルール・ド・ラパンに行った時に見たシャロさんと、リゼさんの口から語られるシャロさんのイメージがどうしても重なりませんでした。

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【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 04

Part 04

 【4】

 わたしたちが駆け寄ってきたのにもリゼさんは気づかない様子でした。普段のリゼさんなら、背後からこんなに大きな足音がすればすぐにでも銃を向けてくるはずなのに。

千夜「リゼちゃん!」

 千夜さんが大きな声で呼びかけて、ようやくリゼさんはこちらを向きました。

リゼ「お前らか……」

 そう言うリゼさんの声はいつになく弱々しいものでした。太陽はいつの間にか沈み、薄暗い闇が辺りを覆い始めていました。

リゼ「見てたのか……?」

 リゼさんの質問に、わたしは無言で頷きました。

リゼ「そうか……そういうことだったんだな……」

 聡明なリゼさんは、わたしたちの姿を見て何かを察したようでした。けれど、わたしたちには一体何のことか分かりません。ただ、リゼさんの言葉の続きを待つしかありませんでした。

 しばらくして、リゼさんはぽつりぽつりと話し始めました。

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【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 03

Part 03

 【3】

 2月14日。日曜日。
 
 カーテンの隙間から明るい陽射しが差し込んでいました。ひとまず照る照る坊主が功を奏したようです。
 
 下の階に降りるとすでにお父さんは起きていて、朝食の準備と開店に向けた仕込みを始めていました。

タカヒロ「おはよう、チノ」

チノ「おはようございます」

 一方、ココアさんはまだ起きてくる気配がありません。
 
 いつもと変わらない、平凡な日曜日の朝です。

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【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 02

Part 02

 【2】

 バレンタインの当日はシャロさんのために取っておき、リゼさんの誕生日パーティは翌日、学校が終わった後にラビットハウスで行うことになりました。その旨をリゼさんに伝えるとき、

リゼ「そっか……私の誕生日ってバレンタインデーだもんな。みんな忙しいよな」

と少し寂しそうにしていたので心苦しかったのですが、リゼさんとシャロさんのためだと思い何食わぬ風を装って

チノ「いえ、たまたま皆さんの用事が重なっただけだと思います」

と答えるしかありませんでした。

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