忍者ブログ

歩くんですの箱 SS置き場

躍動感を表現するにはどうすればいいんだろう……と日々考え中。

【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 18

更新が遅れたことをお詫び申し上げます<m(__)m>

Part 18

 【18】

リゼ「で、実際どうしたら良いんだろうな?ココアの記憶を戻すには」

 町に向かう電車の中でリゼさんは言いました。

チノ「それは何とも……何にせよ保登さんの協力を得る必要はあると思います。まずはココアさんに会って、それからココアさんをご実家の方に連れていきましょう」

リゼ「確かに。研究所でココアのメンテナンスをやってた保登さんのアドバイスは必要だよな」

メグ「いろいろお話を聞けばいいアイデアが浮かぶかも」

 住宅地に少しずつ高い建物が混じり、やがてお城のように何本も突き立った高層ビルの群れが見えてきました。

マヤ「わあ、摩天楼だぁ!」

シャロ「都会ってすごいところね……」

 見慣れない都会の景色に感嘆の声が沸き起こります。まもなく列車はゆるやかに速度を落とし、巨大ターミナルのホームへと進入していきました。

拍手[0回]

PR

【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 17

Part 17

 【17】

 ココアさんの居場所を聞いたわたしたちは、いそいそと天々座氏の家を後にしました。ココアさんは兄が勤める弁護士事務所で事務員をやっているとのことでした。弁護士事務所がある都会の町まではこの町から特急列車で1時間もあれば着くとのことだったのですぐに向かうことにしました。

 急ぎ足で川沿いの道を歩いていると、向こうから何やら言い争う声が聞こえてきました。

「早まらないで!どうか踏みとどまって」

「放して!あんたには関係ない!」

 近づいてみると、女の子が欄干から身を乗り出してじたばたしていました。その女の子の背後には女性が立っていて、胴体に両腕を回して必死にその子にしがみついています。どうも女性は川に飛び降りようとする女の子を必死で止めようとしているようでした。ですが、女性が腕の力を強くすればするほど女の子は激しく抵抗しています。

拍手[0回]


【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 16

Part 16

 【16】

 日曜日、わたし、千夜さん、メグさん、マヤさんの4人はリゼさんの自宅に押し掛けました。リゼさんも加えた5人の前には、NPASS反対運動のリーダーを務める天々座会長――リゼさんのお父様が座っていました。

リゼ「もうこんなことはやめてくれ!」

 まずリゼさんが叫びました。

リゼの父「こんなこと、とは?」

 対する天々座は冷静に聞き返しました。

リゼ「決まってる!NPASS反対運動のことだ!」

リゼの父「前に言ったはずだ。『リゼはリゼで自分の信じることをやればいい。俺は俺の信じることをする』と」

リゼ「誰にも迷惑を掛けないのならそれでもいい……けど!あの活動のせいで今何が起きてるのか知ってるのか!」

リゼの父「活動は順調だ。最近ではNPASS反対の風潮が強くなってきている。良い傾向だ」

拍手[0回]


【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 15

Part 15

 【15】

 週明け、学校に着くと奇妙な噂話が学校内を駆け巡っていました。

「最近流行りの万能細胞?あれって怖いんだねー」

「ノーベル賞取ったやつでしょ?怖いってどういうこと?」

「なんか、万能細胞から生まれた子どもって将来犯罪者になる可能性が高いらしいよー」

「ホントにー?」

 そんな会話があちこちから聞こえてきます。どうして急にそんな噂が?何がどうなっているのでしょう。

メグ「先週末の月刊誌でそういう話題が取り上げられたみたい」

チノ「週刊誌?だったら根も葉もない話じゃないですか!」

メグ「そうなんだけどね……ほら、前にチノちゃんが言ってた研究不正の話だよ」

 そういって、メグさんはわたしに週刊誌の切り抜きを見せてくれました。

拍手[0回]


【ごちうさSS】記憶よ、もう一度 - Part 14

Part 14

 【14】

 目を覚ますと、視線の先には見知らぬ天井が広がっていました。

チノ「あれ……?」

 ぼやけた目をこすってみても景色が変わる様子はありません。

チノ「そういえば……千夜さんの家に泊めてもらっていたんでした」

 わたしは体を起こし、ふらふらとふすまを開けて部屋の外にいました。廊下の先からあずきを煮る甘い匂いが漂ってきました。その匂いに誘われてわたしはよたよたと廊下を進みました。

千夜の祖母「おはよう、早いねえ」

チノ「おはようございます」

 そういえば今は何時なんでしょう。気になって見回してみると、壁に掛かった時計は六時前を指していました。

チノ「いつもこの時間から起きてるんですか?」

千夜の祖母「そうさ。和菓子屋ってのは朝からせにゃいけない仕込みがたーんとあるんだよ」

 なるほど、台所にはあずきが入った大鍋だけではなく白玉やらお餅やらいろんなものがあちこちに並んでいました。

拍手[0回]